パーティが終わって⑦
イータとシータと話した後は、せっかくなので他の人にも声をかけてお疲れ様と伝える。アニマとは花火の時に少し話したが、キャラウェイとはまだ話してなかったのでまずはそちらに声をかけることにした。
「キャラウェイ、お疲れ様。今日は司会進行をほぼ任せちゃった感じで、大変じゃなかった?」
「お疲れさまです。いえいえ、そんなことないですよ。なんだかんだで楽しくやらせてもらいました」
俺が声をかけるとキャラウェイは楽し気な笑顔を浮かべてくれた。尻尾がハートの形になっているて、機嫌がいいというか喜んでくれているのが分かるので一安心だ。
俺、アニマ、キャラウェイ、イータ、シータ、イルネスさん……主催側のメインとでもいうべき俺の家の人たち……まぁ、イルネスさんはリリアさんの屋敷のメイドではあるのだが、基本ほぼ俺の家の方に居るので忘れそうになってしまう。
もちろん相変わらずリリアさんの屋敷では他のメイドの数倍の仕事量をこなしており、その上で俺の家の仕事の大半も担当していて……それでなお、ネピュラとよく一緒に趣味に興じているのはさすがの一言である。
まぁ、それはともかくとして今回の主催側メンバーの中で、司会進行に一番向いているのはキャラウェイだったので、その辺りはほぼ任せきりになってしまった。
ネピュラとかもそういうのは得意そうだが、世界樹からあまり離れられなく今回は不参加であるため、司会進行は基本キャラウェイがひとりでやっていた。まぁ、途中アリスとかが交代していたが、それ以外はほぼずっとステージ傍に居た感じだ。
「なんか様になってたというか、司会進行がかなり上手かったね」
「う~ん、自分ではあんまり意識しませんでしたが、性格的に向いてるのかもしれませんね。今後似たような機会があれば、是非私にお任せください」
「あはは、そうだね。まだ全然考えてないけど、今後第二回目とかやるならその時はまたキャラウェイにお願いすることにするよ」
「はい! パーティじゃなくて、なにかしらのイベントみたいなのを企画してもいいかもですね」
「……ふむ、イベントか……」
確かに言われてみれば、いずれまた同じようなパーティをやれたらいいなぁとかは思ったけど、キャラウェイの言う通り必ずしもパーティである必要はないのか……。
「言われてみれば、別にパーティじゃなくても企画しようと思えばできるよね」
「はい。なんというか、予算は十分にあるといいますか……ニフティの売り上げもすっごいですし……私たちが直接参加する以外にも、還元キャンペーンとかそんなのがあってもいいかもしれませんね」
「あ~そういうキャンペーンみたいなのもいいね。でもそういうのやるとしたら、店舗があったほうがよくないかな?」
「そうですね。確かにカイト様の言う通り店舗があったほうができることは多いと思います。ただ出店は結構難しいですね。どうしても国家間のバランスに配慮するなら三国に同時オープンが望ましいですが、場所や店を作る費用はともかく……店を任せられる人がいないですからね」
「あ~それはまぁ、確かに……誰か雇って~って感じになると結構大掛かりになるし、信用できる相手を探すのが大変か……」
言われてみればその通りというか、店を任せられる信頼できる相手というのがなかなか大変だ。例えばリリアさんがメアリさんを雇っているように、ニフティの関連を任せられるような人がいればいいのだが……アニマやキャラウェイに任せると他の仕事も含めて負担が大きくなりすぎるし、なかなかどうして難しいところだ。
現状はアニマとキャラウェイ、それにイルネスさんとネピュラ、補助でイータとシータという感じで分散して担当しているので……纏めて任せられるよな人がいればいいのだが、まぁそう簡単にはいかないか……。
「まぁ、その話はおいおい考えるとして、いまは打ち上げを楽しもうか」
「はい! あっ、カイト様、飲み物お注ぎしますよ」
「ありがとう」
ひと先ず店舗やらキャンペーンやら、パーティ以外のイベントなんかに関しても後々考えるとして、いまはのんびりと打ち上げを楽しむことにして、しばしキャラウェイと楽しく雑談をした。
シリアス先輩「紅茶関連を任せられる信頼できる相手……製造者……能力……なんか改めて絶対者に仕えたいとかいってた全能のやつが……あっ……」