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招待客リストの作成



 船上パーティを本格的に主催することが決まり、最初に俺が行うことになったのは招待客のリストの作成だった。パーティで出す料理などは香織さんが協力してくれて、イルネスさんたち調理を担当する方と相談してメニューを決め、材料などはアニマやキャラウェイが仕入れを行う。

 ライズさんやクリスさんのように立場の高い人には護衛や補佐も必要かと持って、同行者も数名認めることを考えると人数はそれなりに多くなりそうだ。


 クロが記念品として贈ってきた魔導船は本当に豪華客船レベルで巨大なので広さは全然余裕ではあるのだが、それだけの人数の料理を用意するならシェフとかを雇ったほうがいいんじゃないかと、そう思ったのだが……イルネスさんから特に問題ないという返答があった。

 イルネスさんなら確かに行けそうな気もするが、とりあえず無理だけはしないようにと、必要であればアニマに言ってもらって人を雇う形でも大丈夫だと伝えてある。


「まぁ、人足りなければ私がなんとかするので大丈夫っすよ。基本的にはカイトさんたちでやる方がいいでしょうし、問題ないうちは手は出しませんけどね」

「安心感が凄いな……あ~、アリス。出て来たならついでに相談に乗ってくれ、招待客の同行者って何人ぐらいにしたらいいと思う?」

「それぞれに希望人数を申告させるようにすればいいんじゃないっすか? 招待状にその旨を書いて、いつまでに同行者を何名連れて行くってのを連絡してくるようにって」

「なるほど、たしかにそれが一番よさそうだ……神族全員きたりしないよな?」

「そこは事前にシャローヴァナル様に釘差しとけばいいんじゃないっすか? 直接招待を受けたものしか来させないようにって……最高神とかと快人さんは顔見知りですし、白神祭で上級神の知り合いも増えたでしょうから人数的には問題ないでしょ」


 姿を現したアリスに相談しつつ、手元の紙に招待客を書き込んでいく。漏れがあってはいけないのでしっかりチェックする必要があるが……アリスがいつの間にか椅子を用意して俺の隣に座ったので、リストを作り終わるまでは付き合ってくれるつもりっぽいので問題は無さそうだ。


「こうしてリストにしてみると、新築パーティの時よりかなり増えたなぁ……」

「六王幹部と全員知り合いになりましたしね。というかうちの変態共は別に招待しなくてもいいですよ、基本害しかないので……」

「そういうわけにもいかないだろ。いや、まぁ、正体がバレたりしたら不味い人もいるだろうし、その辺りは無理に参加したりしなくても大丈夫って伝えておいてくれ……まぁ、他の六王幹部とかも忙しいだろうし、皆さんかとはならないだろうけど……」

「……いや、来るんじゃねぇっすか? 忙しいって言っても、伯爵級最上位レベルの実力者がその気になればスケジュール調整ぐらい余裕ですからね。招待状の到着から開催まで一ヶ月程度の猶予があれば、まったく問題ないかと思いますよ」


 俺としては流石に招待する人たちに立場の高い人も多いし、全員が参加というのは難しいと思っていたのだが……アリスの予想としては問題なく全員来るらしい。ということは、たぶん本当に全員来るな……。

 本当にアリスは頼りになるが、あんまり頼り過ぎないようにしないと……俺と俺の家に住む人たちで主催側として頑張るという趣旨から外れ……常に俺の護衛として姿を消してそばにいるコイツは、実質俺の家に住んでると言っても過言ではないのでは? いや、まぁ、だとしてもアリスに頼り過ぎたら、もう全部アリスに任せればいいやとなってしまうので、そうならないように注意しよう。


「うん? どうしたんすか、カイトさん。微妙な顔して……」

「ああ、いや、アリスって実質俺の身内みたいなもんだよなぁって」

「ふぁっ!? あ、ああ、あの、カ、カイトさん!? い、いきなりなにを……い、いやまぁ、実質……将来的に……そ、そうなる感じかもしれませんが、さ、流石に話が早すぎるというか……」

「……」


 しまったこれは、明らかに俺の言い方が悪かった。このれの話題に弱いアリスは頬を赤くして明らかに慌てた様子だが……ここで変に誤解を解くと、より恥ずかしい思いをしてしまうのではないだろうか? いや、でも誤解したままというのも……う~ん。


「……悪い。いまのは俺の言い方が悪かった。今回に限っていえば、そういう意味じゃなくて実質アリスも俺の家に住んでるみたいなもんだよな~って意味で言ったんだ」

「へ? ……あ、ああ、そういうことですか!? び、ビックリするじゃないですか……」

「まぁ、アリスの言う通り将来的って話なら勘違いした方の意味でも間違いないかもしれないけどな」

「なんで一回落ち着かせてからまた恥ずかしくさせるんすかぁぁぁ!?」


 再び顔を赤くして叫ぶアリスを見て微笑ましい気持ちになりつつ、俺は招待客のリスト作成に意識を戻した。




シリアス先輩「逆に、六王や最高神が確定で出席するであろう快人主催のパーティに招待されながら行かない理由を探す方が難しそうな……一部はまた胃痛になりそう」

???「さしあたっては、カオリさんはガッツリ胃を痛めてそうですね」

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― 新着の感想 ―
[一言]  神族は顔見知りのみか、なら閃光神さんは来ないかな。上級神で存在しているのはわかっているのに名前が分からない人だから、快人さんとは会ってないしね。 というか、快人さん主催だから知り合いしか来…
[良い点] アリスちゃんがでると唐突に砂糖がふっても本人が一番ダメージ(羞恥心)くらうから微笑ましくなる。しかしそうか・・・幹部もくるのか・・・本当に・・・十魔くるの?今からでも遅くないから考えなおそ…
[一言] 更新お疲れ様です!3話続けて読みました!トーレさんと快人さんが待ってる間に快人さんの世界の話をする事に! 科学的なものは珍しいだろうなぁ トーレさんを無事に発見できてホッとするな そして快人…
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