アニマとの海水浴⑧
残業により帰宅が遅れて短めです
ボートの上でアニマとのんびり寝転んでイチャイチャとした後は、海で泳いだりボールを使って遊んだりして過ごした。
そしてある程度遊んで程よく疲労した辺りで昼食を食べようという話になり、タオルで水気を拭いてから砂浜のレジャーシートに移動した。
「結構遊んでお腹も空いたし、いまから作ってたら時間もかかるからマジックボックスからなにか出すよ」
「了解しました。では、自分は飲み物を用意しますね」
「ありがとう、よろしくね」
マジックボックスの中にはいろいろな食べ物が入っているが、砂浜で食べるということを考えると食べやすさも重要だ。
なのでクロから貰ったインスタント食品を中心に、簡単に食べられるものを用意する。アニマも飲みやすいペットボトルのお茶を……うん?
「……アニマ、そのお茶どこで手に入れたんだ?」
「ああ、これは先ほど準備のために部屋に戻った際に、アリス殿が『砂浜で飲むならこれがいいですよ。飲み方はカイトさんに聞いてください』といって渡してくださったものです」
「……なるほど。まぁ、確かに砂浜で飲むには向いてるかも……」
アリスならペットボトルを知っていても不思議ではないし、知っているなら作ることも余裕だろう。なので、あんまり深く考えないことにして、アニマに開け方を教えて一緒に飲む。
そしてそのまま昼食を食べたあとは、ふたり並んでのんびりと海を見ながら食休みだ。
「そういえば、少し前に話していたクロムエイナ殿から頂いた船の利用はどうされるんですか?」
「う~ん。やっぱサイズが大きすぎるんだよね。少人数で遊ぶには適してない気がする。それこそ船上パーティとかでもしたほうが有効活用できる気がするね」
「ご主人様がホストになってパーティですが、それは案としては有りだと思いますよ。名目は日頃の感謝とかでもいいわけですし、頂いた船を活用すればクロムエイナ殿も喜ぶでしょう。人員などは一時的に雇ったりする方法もありますしね」
「ふむ、確かに……」
アニマに言われてみてたしかにソレは有りだと思った。いろんなイベントに招待してもらうことはあったが、俺の方がホストになるという機会は、それこそ新築記念パーティぐらいである。あれもまぁ、どちらかと言えば家の完成を祝ってもらったような感じではあったが……。
「せっかくクロに貰った船も使いたし、本格的に考えてみようか……よかったらアニマにもいろいろ意見を出してもらいたいな」
「お任せください! さっそく仮に行うとしたらという想定で考えてみますか?」
「あっ、雑談としても楽しそうだね。せっかくだし考えてみようか……」
まだ確実に船上パーティを開催すると決まったわけではないが、仮に開催するならという想定で話すのは結構楽しい。
どこで開催するとか、許可はどこに取るとかそんな話をアニマと楽しく続けていった。
マキナ「あっ、シリアス先輩! フォンデュばっかだと飽きるから、固形のチョコも作ったよ。パチパチキャンディ入りで! シリアス先輩もどうぞ~」
シリアス先輩「……これ、どういう扱いだ? 共食い? 自己食い?」
マキナ「自分の爪齧るようなものじゃない?」
シリアス先輩「食欲がなくなるたとえはやめろ! ……あっ、美味しい。というか、チョコレートの舌触りが凄く滑らかだし、かなりの技術で作られた感じがする」
マキナ「ふふん……私、全知全能!」
シリアス先輩「ドヤ顔うぜぇ……」