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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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オリジナルブレンド⑨



 ロズミエルさんに薔薇の小物入れを用意してもらった。正規の値段で買い取るといったのだが、ロズミエルさんは「別に大したものじゃないし、カイトくんにはお世話になってるからそのお礼」と言って無料で貰う形になってしまった。

 せっかくの厚意を突っ撥ねて意地でも払いますと言う気にはならなかったので、ここでありがたく甘えさせてもらってお礼はまた別の形ですることにしよう。


 ともあれ、これで主目的は達したわけだが、だからといってそれでハイさよならというわけではない。俺の持ってきた茶葉で紅茶を淹れてくれたロズミエルさんと共に席に座り、万花の園の綺麗な景色を眺めつつ雑談を行う。


「あっ、美味しいね。優しくてホッとするような味わい……カイトくんのイメージと合ってる気がするよ」

「そう言われるとちょっと照れくさいですが、お口に合ったようならよかったです」


 幸いオリジナルブレンドの紅茶の味は気に入ってもらえたようで、楽し気なロズミエルさんを見て俺も思わず笑みを浮かべた。

 そのまましばし雑談をしていて、話は少し前にジュティアさんから聞いた精霊族についての話に移行した。


「……って感じで、ジュティアさんからいろいろ聞いたんですが、やっぱり花の精霊は珍しいんですよね?」

「うん。ある程度花の種類によるところもあるけどね。例えば、私は薔薇の精霊だけど……薔薇は比較的魔力量が多い花だから、私以外にも薔薇の精霊は存在するよ。精霊樹の精霊みたいに大精霊とか呼ばれるほど数はいないけどね」

「なるほど、いや、当然と言えば当然ですけど同じ元の精霊が複数いるパターンもあるんですね。魔力が多い植物に精霊が宿りやすいんですかね?」

「基本的にはそうだね。けど例外もあるね。例えばブルークリスタルフラワーなんかは、花の中でもかなり魔力の多い花なんだけど、最近になるまで存在が確認されて無かったから、アイシス様の陣営にブルークリスタルフラワーの精霊が加わったって聞いて、私もかなり驚いたよ」


 スピカさんの存在は精霊族の常識を覆すような事態だったらしく、リリウッドさんもかなり驚いていたのを覚えている。いままで精霊が宿らないと思っていた花や木にも精霊が宿っている可能性が生まれたので、文字通り常識を変えたと言えるだろう。


「しかも、相当古い精霊だって話だしね。相当の力を持ってるはずだけど、それまで一度も顕現してなかったのはびっくりだよ」

「えっと、その、不勉強ですみません。精霊ってやっぱり古い方が凄いんですか?」

「うん。精霊族って、鍛錬で能力や魔力が成長するのは本当に僅かで、時間経過とともに力が大きく成長するんだよ。まったく意味が無いってわけじゃないけど、鍛錬による成長は本当に誤差みたい程度だね。だから、精霊は古くから存在してる精霊ほど強い。だからこそ、最古の精霊であるリリウッド様が精霊族で最も大きな力を持ってるわけだね。まぁ、中にはブロッサムみたいなリリウッド様に最初から大き目の力を分け与えられて生まれてきた精霊もいるけど……」

「なるほど、種族的な特徴なんですね」


 言われて考えてみれば、リリウッドさんが世界樹が本体であるように、精霊族は精霊としての体と本体が別に存在しているので、精霊としての体を鍛えたとしてもあまり成長率はよくないのかもしれない。

 その代わり、時間をかけて持続的に成長し続けるって感じなんだろう。


「やっぱそういうのって、種族ごとに結構違ったりするんですか?」

「うん。例えば、成長速度でいうなら人族……中でも人間族が圧倒的だね。鍛えれば魔族とは比べ物にならない速度で成長するからね。でも、その分頭打ちも早い早熟な種族……種族……」

「ロズミエルさん?」

「あ、ああ、えっと、リリアちゃんのこと思い出してね。あの子は本当に突然変異過ぎるけど、成長の上限が取り払われた人間族って凄いよね。精霊だったら1万年以上はかかる伯爵級のレベルに、たったの20年ちょっとで辿り着いちゃうんだから……ま、まぁ、その、リリアちゃんは本当に特殊過ぎる例な気もするけど……」

「それは、まぁ、確かに……」


 間違いなく人間族ではある。人間族ではあるのだが……それでも確かに、リリアさんを人間族としてカウントしていいのかどうかは、微妙に迷ってしまう。そのぐらいスペックがぶっ壊れてるのである。

 アリスをして、世界のバグみたいなものと言わしめるほどなので相当である。シロさんの遊園地の殺人コースターも、基準にしたリリアさんは普通に乗って問題ないっぽいし……改めて考えるとすさまじいなリリアさん。




マキナ「そうなんだよね。リリアって、シャローヴァナルがまったく手を加えてない中ではぶっちぎりというか……本当の突然変異って感じだよね」

シリアス先輩「……気のせいかな? その口ぶりってか、六王たちって言わない時点でなんか他にも天然神が手を加えてる奴らがいるような……」

マキナ「いっぱいいるよ? そもそも魔界の種族が多種多様で、単一種とかって一種類しかいない種族がいっぱいいるのも、世界を作りだしたばっかりの頃のシャローヴァナルがいろいろ試してたせいだしね」

シリアス先輩「ふむ……その辺りも後々明かされそう」

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お疲れ様です!連続で読みました! ロズミエルさんと会話してる中リリアさんの成長スピードについて話す。 本当にどうなってるの!?と思いたくなるような成長ぶりだから凄く分かってしまうな 次…
[一言] 確かにリリアさんは突然変異かもしれないけど、カイト君が居なかったら腕を磨くことなく、ジークさんやルナさんに勝つ程度だったんだろうな 上級神にもラグナ王にも関わるとしてももっと歳を重ねただろう…
[良い点] 精霊族って過ごしてた年数で強さが上がるのか。いい設定ですなぁ。カイトくん相手だからロズミエルさんがよくお話してくれるのもほんわかする。 そして、どんなに胃痛に悩まされても世界の強者枠ですら…
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