シャローヴァナルとの建国祭昼①
お待たせしました。書籍版第14巻は12月19日に発売決定です。今日は時間がないので、また明日活動報告にも記事を作ります。
オリビアさんがシロさんによって転移されて去っていった後は、俺とシロさんは再び建国記念祭のデートに戻った。
いや、現在のラグナさんやリリアさんの現状を考えると申し訳ないという気持ちが湧き上がってくるが、それでもいまさらどうしようもない。
というか、今回に限って言えば俺は悪くないのではないだろうか? オリビアさんを転移させたのはシロさんなわけだし、ほぼ不意打ち気味だったので事前に察知するのも難しかった。
いや、そもそもシロさんやオリビアさんが建国記念祭に来た原因を辿れば俺であると、そう言われれば返す言葉はないが……。
「セレモニーもそろそろ始まるのでいよいよ建国記念祭も本番って感じですね」
「つまりデートも本番ですね」
「まぁ、間違ってはいない……ですかね?」
議院前広場に向かうであろう人の流れが確認できるので、そろそろセレモニーの開催時刻が近づいているようだった。
まぁ、セレモニーは前に見たしシロさんも特に興味のある感じではないので、今回は議院前広場には向かうことなく普通に祭りを楽しむ。
むしろ、初代勇者のメッセージを見ようと多くの人がそちらに向かっているので、比較的空いていて動きやすいと言えるかもしれない。
というか、結構いろいろあったせいでそれなりに時間が経ったような気がしていたが、セレモニーがいまから開始ということはまだまだ全然昼も来てない時刻である。
本当にここからが祭りの本番というべき状態であり、なんかここまでに起きた事態を考えると若干の不安も感じる。
「ところで快人さん。なにか私に言うことはありませんか?」
「言うこと、なんのこ――は?」
シロさんの唐突な発言に首を傾げながら振り返って驚愕した。というのも先ほどまでカジュアルな服装だったシロさんの服がいつの間にか変わっていた。
白地に青色の花のような模様の入った上品な丈の長いワンピースに、大き目の白い帽子をかぶっており、髪の毛も緩くまとめて肩の前に流すような髪型に……いや、髪の長さまで変わっていた。
途中で恰好は変えるとは言っていたけど、こんな不意打ち気味に変えてくるのか!? そして、シロさんならもちろん髪の長さを調整することもできるだろうし、いつもとはまた違った雰囲気で思わず見惚れてしまう。
先ほどまでのがカジュアルで活発な雰囲気だとすると、今回は清楚で上品なお嬢様風の格好である。
言わずもがなシロさんの容姿は絶世の美女と呼べるものであり、こうした白を基調とした上品な服を身に纏っていると、神秘的なまでの美しさを感じる。
あと、シロさんから「さぁ、褒めてください」的なオーラもこれでもかというほど感じている。
「……えっと、急に服装が変わっていてびっくりしましたが、その服も凄くよく似合ってますね。シロさんはなんというか神秘的な美しさがあるので、そういう清楚系の服は似合いますし、その大き目の帽子も可愛らしいですね」
「ふふ、ありがとうございます。とでも嬉しいので……もうちょっとお願いします」
おっと、褒め言葉のおかわりはいったぞ……どうやら気に入った様子なので、今後も入る可能性がある。
「その髪型もいいですね。普段とは違う長さなので新鮮ですし、束にして前に流す感じが大人っぽいというか、落ち着いた雰囲気を出していて、シロさんの普段の雰囲気も合わさって見ているだけでドキドキするぐらい魅力的ですよ」
もちろん全て本心であり、嘘は言っていない。シロさんはこれでもかというぐらい魅力的だし、こうしていつもとは違う装いを見れたのは嬉しい。
そんな俺の誉め言葉を聞いて、シロさんはハッキリと分かるぐらい口角を上げて笑みを浮かべる。どうやら満足いただけたようだ。
そう思っていると……街のあちこちから空に色鮮やかな光が上っていき……空に巨大な虹の文字で『大満足』と描かれた。
……ここにきて、新しいやつだしてきやがった。クロノアさんたちの胃が壊れる音が聞こえた気がした。
シリアス先輩「ナチュラルに胃を破壊していく神……そして、サブタイトル……夜もあるんですか? いちゃいちゃするんですか?」




