浜辺で思い出を②
水着姿のアリスと一緒に海に入る。とはいってもガッツリ泳いだりするわけでもなく、のんびり海に浸かる感じだ。
ハイドラ王国の気候が温かめなこともあって、海に入るとかなり気持ちがいい。
「カイトさん、ボートとか乗りません?」
「ああ、ボートの上でゆっくりするのもいいか」
「じゃ、用意しますね~」
そう告げるとともにアリスが何処からともなく大きなゴムボートを取り出す。う~ん……思ったより本格的なの出て来たな。
海で使う感じのやつじゃなくて、急流下りとかもできそうな感じのやつである。まぁ、このサイズなら二人寝転んでも余裕だし割と有りなのかもしれない。
「寝転ぶのはなんかいいな。流されないようにだけ注意したいけど……」
「ああ、その辺は魔法で調整してるので大丈夫っすよ」
「なるほど……」
まぁ、流れる心配がないのであればボートの上で寝転んでのんびりとさせてもらおう。そう思ってボートの上に上がって寝転ぶと、アリスも俺の隣に寝転んできた。
「う~ん。コレはなかなかいい寝心地っすね」
「ああ、そうだな。微かな揺れが心地いいというか、眠くなってくるな」
一緒に寝転がって横を見ると、水着姿のアリスが寝転んでおり、水にぬれたその姿はどこか扇情的で色っぽくもあった。
海の上に浮かぶボートの上で寝転んでいると、まるでこの空間にふたりっきりのように感じられ……いや、プライベートビーチだし、事実としてふたりっきりだったわ。
「……ところでアリス」
「なんすか?」
「大丈夫か? なんか、顔赤いけど……」
「そういうところは、気付かない振りをするのがいい男ってものじゃないっすかね!? そりゃ恥ずかしいっすよ。私の恋愛クソ雑魚を舐めないでくださいよ。まだまだ全然克服とかできてねぇっすからね!」
「あはは、そっか……でもなんか、少しだけ余裕があるというか、意識して積極的になろうとしてる感じがあるな」
「そりゃ……だから、恥ずかしいですけど、カイトさんといちゃつきたいのも事実なんすよ。まぁ、そういうわけで、できる彼氏ならここでサッと手でも繋いでください」
遠回しに手を繋ぎたいと要求してくるアリスに微笑み、指を絡めて手を繋ぐと同紙に、仰向けだった体を横に向けてアリスの方に向く。
するとアリスも、俺と同じように体を横向きにして……そっと顔を近づけてきたので、軽く唇を合わせる。互いに海に入って濡れているからだろうか、肌に触れる手の感触が少し違う気がして、なんだか変にドキドキした。
「……カイトさん」
「うん?」
「あ~えっと、何度も言ってるんでご存知とは思いますが、私恋愛に関してはかなりヘタレで、まだまだ今後も迷惑をかけることも多いと思うんですよ」
「迷惑と思うことは無いけど……それで?」
「ああ、いえ、特別ななにかを言うわけじゃないっすけど……なんていうか、その、今後ともどうかよろしくお願いします」
「ああ、こちらこそ……」
互いになんか少し様子で話して、思わず同時に吹き出す。なんというか、変に真面目な空気になったのかなんかおかしかった。
「あはは……なんすかね、これ。なんか変な空気になっちゃいましたね」
「まぁ、そういうのもいいだろ……それに、悪い雰囲気ってわけじゃないしな」
「そうっすね……いい雰囲気ですよね。というわけで、私からはヘタレていけないのでリードしてください。もっとイチャイチャしたいっす」
「そこまで宣言できるなら頑張れよとも思うけど……まぁ、アリスらしいか」
そう返して苦笑したあとで、俺は体をさらにアリスの近くに寄せてアリスを抱きしめた。
シリアス先輩「……はぁ……はぁ……お、おわった……きつかった……本当に……」
マキナ「次、シャローヴァナルとのデートだけどね」
シリアス先輩「あっ……あぁぁ……」




