夜が更けるまでの間に⑦
執筆時間が取れなかったので短めです
写真用の魔法具で撮影した写真には、バッチリとアリスが俺の頬にキスをしているシーンが映っており、俺は完全に不意をつかれた感じで少し間抜けな顔をしているが、それでも恋人っぽさという意味ではかなりのレベルの写真だと思う。
ただサイズが大きい。俺たちの世界で言うところの写真サイズではなくA4用紙ぐらいの大きさがある。この辺りは技術的な問題もあるし、そもそも写真サイズなどが浸透もしていないだろうから致し方ない部分はある。
「……い、いや、その、カイトさん……ちょっとこれは、よろしくないやつでは? あまりにもおふざけが過ぎているというか、羞恥心の欠片も無いというか、エッチすぎるというか……」
「……いや、お前がやったんだけど!?」
「い、いや~それはそうなんですけど……ほ、ほら、その場のテンションでやっちゃったといいますか、冷静になると恥ずかしさが半端ないといいますか……」
外に出て列から離れながら、撮影した写真を見ているとアリスが赤い顔で人差し指を突き合わせながら小さな声で告げる。
自分でやっておいて未だに恥ずかしさを引きずっている様子だが……表情は結構嬉しそうな感じである。
「ま、まぁ、せっかく撮影したわけですし、記念に取っておきましょう。あっ、カイトさんの分も用意してますよ。こんなこともあろうかと追加購入してきたので」
「あ、追加購入もできたのか、悪いなありがと……んん?」
そう言ってアリスが差し出してきた写真を受け取ったのはいいのだが、その写真は綺麗な写真立てに入れられていた。
いつの間にこんな写真立てを……しかもやたら装飾が綺麗というか、凝った造りになってる。いやでも、これをどうしろと? まさかキスしてる写真をテーブルとかに飾るわけにもいかないし、飾ったら飾ったら文句言いそうだし……とりあえず記念に持っておけってことかな?
「……アリス、お前……さてはこの写真相当気に入ってるな?」
「なんのことっすか? あ、状態保存はしてますし、念のために予備十枚ほど買ってますから、もう一枚欲しければ言ってくださいね」
「……う、うん」
やっぱ、コイツ相当気に入ってるよなあの写真。単純にさっきまでは恥ずかしがっていただけで、写真自体は満足いくものだったようで徐々にテンションが上がってきているのが理解できた。
たぶんこういういかにも恋人っぽい感じの雰囲気が好きなんだろう。もしかしたら、小さいサイズとか作ってコルクボードに貼ったりするかもしれない。
まぁ、俺としては楽しそうなアリスを見れて嬉しいし、問題はないな……。
シリアス先輩「……」
マキナ「覚悟を決めた目? いや、手が震えてる……」




