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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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リリアへの報酬⑤



 結界内で本を読んだりしつつ見学していると、ある程度の検証が終わったのかアリスとリリアさんが休憩に戻ってきた。

 マジックボックスの中からテーブルや椅子を出して休憩できるようにする。リリアさんの表情には疲労が見えており、やはり魔力を回復しつつの検証は疲れたようだ。


「ふたりともお疲れ様。リリアさん、大丈夫ですか?」

「ええ、やはり、時空間魔法は魔力の消費が大きいですね。ただ、アリス様の言う通り己の能力ですし、誰よりも一番己自信が知っておくべきというのは理解できますし、この検証は大切ですね」

「そうですね。心具は覚醒した瞬間本人は能力や使い方を理解できます。ですが、それで心具の全てを理解したと思うのは早計です。あくまで能力や基本的な使い方であり、検証によって判明する部分も多いです」


 そう言いながらアリスはサラサラと冊子のようなものになにかを書き込んで俺とリリアさんに渡してきた。開いてみると、そこには先ほどの検証の結果が乗っているようで、俺たちが冊子を見たのを確認してから説明を始めてくれた。


「まず、リリアさんのオートクレールの能力ですが、効果の発動はリリアさんが攻撃の構えを取った瞬間から、攻撃完了まで。この完了というのはなんらかの形で一撃が終了するまでであり、途中で攻撃を受け止められた場合にも終了します。そして、強化されるのは一部ではなく魔力や思考力も含めたあらゆる能力であり、本当に一時的に運命の臨界点状態になるという認識でよさそうですね」

「思考力も上がるおかげで、急に身体能力が上がっても混乱なく対応できますし、構え時点から効果が開始なので構えて接近という状態でも適応されるのはありがたいですね」

「ええ、ただ発動には使用者であるリリアさんに攻撃の意思があるかどうかが重要で、攻撃の構えをとったとしても、リリアさんの思考にフェイントという選択肢があると発動しない。攻撃するつもりで構えて咄嗟に相手の攻撃を回避するなどの行動をとる場合には効果は適応される。ただし、初めから上がった身体能力で攻撃を回避しながら接近などを考えていると発動しないという感じで、基本的には攻めに特化した能力ですね」


 ガン攻めの際には能力はいかんなく発揮されるが、フェイントを混ぜたり回り込んだりといったテクニカルな戦いをしようとすると発動しない。強力ではあるが、どうしても攻撃が直線的になりやすいのが欠点と言えるかもしれない。

 もちろんリリアさんの才能から放てる最高の一撃は、直線的であっても対応できるのは六王などの世界の頂点クラスだけだろうが……。


「剣を用いた攻撃であれば攻撃の種類は問わずに効果は発動できますね。柄での打撃であっても、魔力による斬撃波であっても、剣を投擲しても大丈夫ですね。あと、本人の意思で能力を発動させないことも当然可能と……応用の幅はそれなりに広いですね」

「アリス、心具って投擲した場合は戻せるの?」

「心具は術者が念じれば即座に手元に再出現させられます。あと術者から距離は離れすぎると、自動で手元に戻ってきますね。あくまで心の武器化と言えるものなので、術者本人からは遠く離れられないわけです」

「なるほど……俺のメモリーズは?」

「カイトさんのメモリーズは割と例外が多いです。バフの範囲内に関しては、条件さえ満たしていれば時空の壁を挟んでも……つまり人界から魔界でも届きます。流石に異世界には届かないですけどね。あと、心具の効果で実体化した存在に関しては、カイトさんの魔力が続く限りは実体化を維持できますが、距離が離れるほど消費する魔力が大きくなりますね。距離の制限はありませんが、武器ではないので念じたとしても手元に戻って来たりということは無いです。ただし、遠隔で解除して再召喚というのは可能です」


 俺のメモリーズは実体がないので距離の制限はどうなるのかと思ったら、どうも俺のメモリーズは相当特殊な心具らしく、条件もいろいろ変わってくるらしい。

 というか、アリス詳しいな……たぶんというか間違いなく、俺のメモリーズも徹底的に検証してるんだと思う。


「しかし、やはり検証すると分かってくることが違いますね。条件を細かく知っていれば応用の幅も広がりそうです」

「そうですね。まぁ、そんなわけで休憩が終わった後は特殊な状況下でのパターンを検証しましょうか、今日は時間もありますし必要最低限で『1000パターン』ほどで、後はおいおいですね」

「……必要、最低限?」

「あらゆる状況を想定するなら、数十億パターンは検証するべきですしね。流石に、時間もかかりますし今回はそこまでやりませんけどね」

「……」


 リリアさんはとても遠い目をしていた。先ほど検証は大事だと自分で言った手前、大変だから嫌ですともいえないだろうし、性格上もたぶん無理だ。

 なので、諦めてあらゆるパターンを検証する覚悟を決めたっぽい感じである。まぁ、お腹を押さえているのは無意識なのか、それとも本当に胃が痛いのか……。




マキナ「ねね? ちなみに私のファクトリーギアも徹底検証したの?」

???「しましたけど、やっぱりあんまり強くはないっすね。いや、人間とかのレベルで言えばかなり強力ですけど、伯爵級最上位とか公爵級とか六王級とか、そのレベルになると使わない方がマシですね」

マキナ「だよねぇ。まぁ、アリスのヘカトンケイルみたいな特殊なやつとか、イリスのアポカリプスみたいなシンプルな火力強化系以外の心具だと、そもそもそのレベルの戦いで使えるやつの方が少ないけどね」

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― 新着の感想 ―
[一言] つまり「リリアが太刀を担いだら用心せい」ということか
[一言] ファクトリーギアの検証、今回みたいに結構な時間かけてそうだけど、マキナ側は「アリスが新しい遊び方教えてくれてる!なんか楽しい!」くらいの感覚で、さらっと終わってたんだろうな。
[気になる点] お?これはカイトくんの魔力量を増やして、シロさんの試練で助けて貰った人達に会う伏線かな?笑 結構前のアイシスさんの死の魔力を抑えるために魔力量を増やすためにえげつない特訓してたif(?…
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