ハーモニックシンフォニー中編⑪
今日はあまり時間が無くて文字数少なめです
次はティルさんの出し物を見に行くということで、グラトニーさんの名前を呼びティルさんの場所へ転移してもらうようお願いした。
すると、いままでは空間が裂けて次の場所への入り口が出来ていたのだが、今回は少し違っていた。
「ミヤマカイト様、突然失礼します」
「グラトニーさん?」
いままでは入り口だけができていてグラトニーさんが現れることは無かったのだが、今回はグラトニーさんが現れた。
「実は私と共に回っている者たちも現在ティルタニアの出し物の付近に居まして、先にそちらに案内する形でも大丈夫でしょうか?」
「え? フュンフさんとラズさんがですか? それは偶然ですね。わかりました、大丈夫です」
グラトニーさんが一緒にハーモニックシンフォニーを回っているのは、フュンフさんとラズさんという話は最初に会った時に聞いた。
意外な繋がりではあったが、フュンフさんとグラトニーさんは昔からの付き合いらしい。
ともかく、そのふたりがティルさんの出し物の付近にいるというのであれば、挨拶をしておきたい。皆にも確認して問題ないということだったので、そちらに転移してもらうことにした。
そして、グラトニーさんの転移魔法によって移動すると……。
「あ、カイトくん、皆、こっちだよ~」
「え? クロ!? クロも来てたのか?」
「うん。ラズに誘われてね。今日はそんなに予定も詰まってなかったからね」
笑顔で手を振って出迎えてくれたのはクロだった。まさか、ハーモニックシンフォニーに来ているとは思わなかったので驚いた。
すると、クロの後ろからラズさんが飛び出してきた。
「カイトクンさ~ん!」
「こんにちは、ラズさん」
「こんにちはですよ! 会えて嬉しいです!!」
元気よく挨拶してきたラズさんの愛らしさに和みつつ挨拶を交わす。続いてフュンフさんにも挨拶をして、少しの間皆と一緒に雑談する。
「あ、ジーク、来月の日程なんだけど……ごめんちょっと一日都合が悪い日があって」
「あっ、はい。何日でしょうか?」
ジークさんは月に何日かフュンフさんの元に通って特訓してもらっており、交流があるので親し気に言葉を交わしていた。
「しかしまぁ、この広い会場でよくこれだけ六王幹部や六王様と会うものですね」
「……ええ、本当に……いつものことではありますが……」
ルナさんの呟きに、リリアさんが遠い目をしていた。まぁ、たしかにすでに六王もふたり遭遇したわけだし、七姫を除いても、グラトニーさん、エインガナさん、フレアさんと三人の幹部と会っている。
「……むしろ白神祭より少ない気がするわね」
「ですね~」
葵ちゃんと陽菜ちゃんはすっかり慣れているのか、どこか呆れたような表情を浮かべていた。
シリアス先輩「次回、ティルタニアの出し物となると、残るはカミリアとロズミエル……そっかぁ、ロズミエル来るのかぁ……ヒロイン力高いからいやだなぁ……」




