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勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした  作者: 灯台


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閑話・もうちょっと後 後編



 米の話を終えて、香織は定食のおかずや味噌汁を出しながら口を開く。


「そういえば、重さんもなんか面白い話があるって言ってたけど?」

「ああ、古い友人から聞いた話なんだが、香織ちゃんはひとつ前の勇者召喚に事故があったって話は知ってるか?」

「ああ、うん。最近知ったよ……ビックリだよね」


 召喚の事故という言葉を聞いた際に、香織は一瞬少し前に知り合った快人のことを思い浮かべた。

 いろいろな意味で衝撃的な出会いであり、あの後で教主オリビアが常連になったりラズリアから米を仕入れることになったりと、いろいろな影響もあった。


「召喚事故で勇者役以外に三人召喚されたらしくてな、友人の娘がその三人が滞在していた屋敷に勤めているみたいで、結構詳しい話を聞けたんだが……なんでも、凄い奴が居るらしいんだよ」

「凄いやつ?」


 香織の頭にありありと快人の顔が鮮明に思い浮かぶ。他のふたりについては快人から話を聞いた程度なのでそこまで詳しくは知らないが、それでも凄いやつと言われると快人以外とは思えなかった。

 というか、あの時でさえかなり頭も胃も痛い思いだったので……アレより凄いのが居てたまるかという思いもある。


「ああ、いや、その友人は結構お調子者で、娘の話も大袈裟に言いまくる奴だから、たぶん話は盛ってるんだろうが……なんでも、俺たちと同じ異世界人のひとりが、六王や最高神っていう世界の頂点たちに気に入られまくってるらしいんだよ」

「……それって……宮間快人くんのこと?」

「うん? なんだ、知ってるのか?」

「……最近ね、知り合ったんだ……うん、凄い子だよ……ほんと」

「カオリさん? なにか、遠い目をしていませんか?」


 ハンナの問いかけに苦笑を浮かべながら、香織はふたりにも最近知り合った快人について話すことにした。


「たぶんだけど、重さんの友達が言った快人くんの話……盛ってるんじゃなくて、全部事実だと思うよ」

「は? い、いや、だが常識では考えらえないような話も多かったんだが……」

「ちなみに私と知り合ったのが昼前で、その日の夜に半日で仲良くなった教主様をウチの店に連れてきたからね」

「……嘘だろ?」

「いや、ほんとなんだよ。教主……オリビア様に至っては、いま三日に一度ぐらいの頻度でお昼食べに来るようになってるし、おかげでウチの店も変に有名になっちゃったよ」


 もちろん重信も教主オリビアに関しては知っている。まともに話したことはないが、勇者祭以外で大聖堂の外に出ないという話は聞いていた。

 そんなオリビアが、香織の店の常連のようになっているという話を聞いて驚くなというのも無理な話である。


「創造神様の本祝福を受けてるだとか、クロム様と恋人関係だとかって話も……」

「うん。全部本当みたいだよ。ちなみに、さっき言ったラズ様も快人くんに紹介してもらったからね。ラズ様も快人くんのことをかなり気に入ってるみたいで、快人くんの紹介ならってことでかなり安く仕入れさせてもらえたしね」

「……とんでもねぇな。まさかアイツらが言ってたのがマジだったとは」

「まぁ、快人くん自身はすっごくいい子だよ。礼儀正しくて優しいし気遣い上手だし、ザ・好青年みたいな感じで、私もすごく気に入った。その後もちょくちょくご飯食べに来てくれたりしてるしね。ただ、まぁ、交友関係が凄すぎるんだよ……聞いてるだけで胃がキリキリするぐらいだよ」


 そういって遠い目をする香織を見て、重信はなんとなく苦労してるんだろうなぁと思いつつ苦笑を浮かべる。そして、同時にもともと興味はあったが、いままで以上に快人という存在が気になるようになった。


「しかし、そっか……アイツらも大絶賛してたし、香織ちゃんの話を聞く限りいい子そうだな」

「うん。それは間違いないよ。すっごくいい子、重さんも気に入ると思うよ」

「なるほど、俺も会ってみたいもんだ」

「ちなみにいまは、シンフォニア王都に住んでるみたいだよ」

「シンフォニア王都は、さすがに遠いな。転移費用もかなりかかるし……そもそもいきなり言っても迷惑だろうから、友人伝いに紹介してもらえるように頼んでみるか」

「あれ? ふと思ったんですが、そのカイトさんという子は、ちょくちょくご飯を食べに来ていると言っていましたが、シンフォニア王都から友好都市までも転移屋を使えば、それなりにかかると思いますが……かなり裕福なんですね」

「……快人くん、個人で転移魔法具所持してるから……しかもなんか、人界から魔界とかに飛べるレベルのグレードのを……」

「「……」」


 呆れた様子で話す香織の言葉を聞いて、重信とハンナは唖然とした表情を浮かべていた。その後も三人は、とんでもない異世界人、宮間快人についての話で盛り上がった。





シリアス先輩「新たな胃痛キャラに乾杯……まぁ、言ってみれば私も胃痛キャラみたいなもんだけどね!!」

???「貴女は胃も無敵じゃないですか……さんざん酷い目に合ってるのに、胃痛キャラって感じがまったくしないのがその証拠でしょう」

シリアス先輩「……なんか不公平」

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― 新着の感想 ―
[一言] 登場人物の主人公に対しての評価みたいな回は中々無いので面白いですね。 こう言う回がもう少しあっても良いのではないでしょうか?
[一言] やっぱり胃痛キャラになってたかぁ・・・ シリアス先輩は、クロの失敗カステラにも耐えれそうな気がしてならない・・・
[良い点] 確かにシリアス先輩の胃は鋼で出来てそうな頑丈さの気がする
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