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フィーアとのデート④



 高級チョコレート店での買い物を終え、帰り際に高級感あふれる会員カードを受け取った。次回来店の際には利用してくださいとのことだ。

 最高級のチョコレートを数個と、トーレさんとアリス用にチョコレートトリュフなど量が多めのものも買っておいた。


 とりあえずトーレさんへのお土産は確保したので、今度はフィーア先生の提案通り美味しいハーブティがあるというカフェに向かうことになった。

 とはいえ、別に急いで向かう必要もないのでのんびりと道中他の店なども眺めつつ移動していく。


「あれ? ミヤマくん、アレなにかな?」

「え? なんでしょう、なんか置いてありますね」


 のんびりと歩いている途中に、ある店の前に台が置いてあるのが目に留まった。いや、ただの台であればなんとも思わなかったのだが、のぼりのようなものも隣に立っていて、少し気になったので近くに行ってみた。

 のぼりには『王都スタンプラリー開催中』と書かれている。


「……スタンプラリーですか、そういうのもやってるんですね」

「スタンプ用紙と地図があるね。えっと……スタンプを全部集めると粗品を進呈。粗品と一緒に渡される超難問クイズに正解すれば超豪華賞品だって……」

「ちょっと面白そうではありますね」

「だね……あっ、これから行くカフェの近くにもスタンプ台があるみたいだよ。他は……結構バラけてるね。北区画以外も幅広く回るみたいだし、普通は一日でクリアするのは難しいかも」


 フィーア先生の言う通り、高級店が多い中央区画こそなかったが、ほかの東西南北の区画に幅広くスタンプ台が設置されているみたいで、結構大掛かりのイベントのようだった。


「ミヤマくん、せっかくだし参加してみない?」

「面白そうですけど、とても一日じゃ回り切れませんよ?」

「あっ、それは大丈夫。最初のカフェ行ったあとは、私の転移魔法で回ればいいからね」

「あぁ、なるほど、それならすぐに終わりそうですね」


 フィーア先生の転移魔法は当然ではあるが、魔法具のように場所を登録するものではなく、世界座標を用いた転移なので座標さえ分かっていれば転移阻害が無い限りはどこへでも転移できる。

 ニ十ヶ所ほどあるスタンプ台もすぐに回り終えることができるだろう。


「……けど、超難問クイズってなんでしょうね?」

「う~ん、見た感じだと王都のスタンプラリーだし、シンフォニア王都に関わる問題なんじゃないかな?」

「ちなみに、フィーア先生ってクイズとかは得意ですか?」

「ものによるかなぁ、職業柄病気だとか種族の身体的な特徴とかには強いけど、流行りものとかは自信ないなぁ」


 まぁ、とりあえずスタンプさえ集めえば粗品は貰えるので、クイズは最悪解けなくても大丈夫だろう。わざわざ超難問と書くぐらいだから、相当難しいんだろうし……。

 とりあえずスタンプラリーに参加することを決め、最初のスタンプを押してカフェに向かう。







 二つ目のスタンプを押したあとで、目的だったカフェに辿り着いたが……なんというか、見るからにお洒落な感じのカフェだ。

 温かみのある木造りの店内には、観葉植物なども多く、全体的にセンスがいいデザインで、なんろなくひとりであったらちょっと入るのを躊躇してしまいそうなぐらいにはお洒落である。

 フィーア先生と共に案内された席に付いてメニューを見ると……すっごい種類が多い。


「俺、あんまりハーブティは飲んだことないんですが、なにがいいんでしょうか?」

「う~ん、あまり飲みなれてないなら定番のものがいいと思うよ。カモミールとかルイボスはスッキリした甘さだから飲みやすいと思う。清涼感があるものがいいなら、ペパーミントとかがいいかもね」

「ふむふむ、なら……カモミールにしますかね」

「カモミールでも、シングルかカモミールベースのブレンドかによって変わってくるけど……ミヤマくん、リプルが好きだったよね。じゃあ、このブレンドとかはリプルっぽい香りと味でいいと思うよ」

「じゃあ、それにします」


 俺にはサッパリではあったが、さすがフィーア先生は詳しくスラスラと説明してくれた。う~ん、相当種類も多そうだし、ハーブティも奥が深そうだ。

 感心していると、店員が注文を取りに来て俺の分も含めてフィーア先生が注文してくれた。


「カモミールブレンドの2番とラズベリーリーフのリーフ100%、あとはハーブクッキーを」

「かしこまりました」


 う~ん、ハーブティを注文するフィーア先生は大人っぽくてカッコいいな。

 そんな風に考えながらフィーア先生を見ていると、注文を終えたフィーア先生が俺の視線に気付き、ニコッと可愛らしい笑顔を浮かべた。


「楽しみだね!」

「……ええ、確かにどんな味かすごく楽しみです。ところで、さっきフィーア先生が注文していたラズベリーリーフというのは?」

「えっとね、名前の通りラズベリーの葉を使ったハーブティで……」


 カッコいい姿から、一転してこちらに気を許した可愛らしい笑顔。どちらのフィーア先生も素敵で、つい見惚れてしまった。

 なんというか、こんな風にフィーア先生のいろいろな一面を見ることができて、嬉しい気分だ。





シリアス先輩「ちなみに、ラズベリーリーフのリーフ100%は独特の苦みがあるから、飲みなれないうちはリーフ100%じゃなくてブレンドで飲むのがオススメだ。ちなみに、シングルはブレンドに対してやや価格も高めで、専門店などじゃないとあまり見かけないので、基本的に初心者が初めに飲むのはブレンドだ。今回快人は選ばなかったが、ルイボスもスッキリした甘さで初心者でも飲みやすいハーブティだ。ノンカフェインだから、就寝前とかに飲むとリラックスできるぞ!」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 後書きがまともだ!?
[一言] シリアス先輩、砂糖足りてない!?
[良い点] シリアス先輩いつになく饒舌……レモンティー飲みたくなってきた
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