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√Another  作者: さくなり
1/1

「こんばんは」

 ーびっくりしてる。可愛いなぁ。ものすごく可愛い。

「入っていいですか?」

 ーそこで嫌そうな表情をするんだ。ねえ、もっとその顔見せてよ。

一瞬の表情の後答えられた。

「あー。ちょっとまって、いや、待たないで。入って。」

 ー返事が遅いよ。早く入らせてよ。というか、そんな簡単に入らせたらダメだよ。だって、私・・・。



両腕の手首は紐で後ろ手に縛られている。目の前の男は私を見つめている。その目をジッと見つめ返す。

「先生、なんで私縛られたの?」

素直な疑問を問いかける。

ため息をつきながら返答が来る。

「そりゃな、お前、俺を殺そうとしたからだろ。何刺そうとしてんの。身の危険を感じたから、縛ったの。」

信じられないとでも言いたげに私を見つめてくる男は山田久文、30歳。うちの高校の私のクラスの元化学の先生だ。

「先生ってそんなに危機管理能力高かったっけ?なんか、すぐに死んでくれると思ったから殺しに来たんだけど、なんで縛られないとダメなのー。あ、もしかして、そういうプレイ好きだったりした?流石にそこまでは調べてなかったんだけど、意外とアブノーマル?」

言い終わる前に否定の言葉が飛んできた。

「違うわ!お前なぁ、俺は気に入られてる方だと思っていたぞ…。なんで殺そうとしたんだ?」

「そんなの簡単だよ、好きだから。先生のことが好きで好きでどうしようもなくなって、私が壊れる前に先生を壊して、自分のものにしたかったからだよ。先生いなくなっちゃうじゃん。だから。」

何とも言えない顔で見つめられても困るんだけどなぁ。

先生は黙ったまま私を見る。


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