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その男
『まだ過去を追っているのか?』
そう心で声がする。
まだ····そう過去には大きな栄光がある。その栄光ゆえに私は生きられる。
ところが、人間は自分の欲する現実を見たいので、今もその栄光があると思い続けたいのだ。
とある男がいた。とても強いのだが、強情で言うことを聞かないのだ。
『しょうがないよ。君。』
また声がする。私はなぜ人間がこうも苦労し、苦しむのか、そうしてなぜいつまでも不幸であり続けるのか、疑問に想う。
私は生きている。生きているから、感情があるのだ。
「また試合見ようね」
そう友人が声をかける。
私は大の野球好きだ。野球があるから私がある?のかなあ。よく山があるから登るという人も居た。
ところが、最近地元のチームが調子が悪い。なぜなら確かに試合には勝つのだが、それより強い人がいるのが、気に食わないのだ。
誰もが最強を欲していて、最強を自負する人は、大変な目に遭う。
「野球?少し出来るよ。」
そう男は言った。そんなにあんたが昔強かったのなら、やってやろうじゃないか。




