『絵が得意な小僧さんとプレスマン』
掲載日:2026/04/19
ある山寺に、和尚さんと小僧さんがいました。小僧さんは絵をかくのが大好きで、しかも大した腕前でした。猫をかけばネズミが出なくなり、鷹をかけば雀が近寄らなくなるほどでした。この寺のふもとの町で、夜な夜なプレスマンがあらわれ、家々の壁に速記を書くという事件が起きて、町の人が大層困っていました。毎日毎日、どこかの家が被害に遭うので、自警団が結成され、夜回りをしていたところ、プレスマンが逃げていく姿が発見されたのです。あとをつけてみると、山寺に着きました。
翌朝、町の人々が、和尚さんに次第を伝えると、和尚さんは、真っ先に小僧さんを疑いました。小僧さんがかいたプレスマンの絵が、夜な夜な絵を抜け出して、町へ出かけているに違いありません。和尚さんは、小僧さんを呼んで、町の人の見ている前で、筆箱をかかせました。その夜から、町でプレスマンは見られなくなったということです。
教訓:小僧さんが仏様の絵をかいたところ、絵を抜け出した仏様が、何だかいい話をしてくれたという。




