兵器開発 2
海軍も改善と更新が進んでる。
通信機にレーダー・ソナーと探知能力の上昇。
これにより、砲撃能力だけでもこの世界で群を抜くものとなった。
さらに日本が提供する76ミリ砲を搭載し。
レーダーやソナーも日本製。
対空機銃として20ミリCIWSと、対空ミサイルランチャーを。
魚雷の代わりに対艦ミサイルを。
爆雷の代わりに対潜魚雷を。
さらにCICや航法装置なども日本製で固めた実験艦が作られた。
吹雪級駆逐艦である。
史実の日本と違い、ヒノモト海軍の規模は小さい。
旧日本海軍の半分といったところである。
フィリピンからオホーツク海を基本的な活動範囲とするから、これで十分ではある。
その分、艦艇1隻あたりの能力を高める事に余念が無い。
吹雪級はそのあらわれだった。
シフト配置された4つのディーゼルエンジンは、吹雪に高速と生存性を与えた。
大幅に自動化された事で、本来の半分以下の人数での操縦を可能としている。
それでいて戦闘力はこの世界のどの艦艇でもかなわないほど強力。
これ1隻で戦艦とも戦えるバケモノとなった。
戦闘力だけではない。
どうしても無視されがちな居住性も明らかに改善されている。
搭乗人数が減った事で、一人あたりの居住空間が大きくなっている。
食堂は使いやすく、トイレも生活。
休憩室も確保されている。
今までの海軍艦艇に乗っていた乗員達は、
「客船か?」
と漏らした。
船体そのものはヒノモト製なので、日本製に比べればどうしても劣る部分は出てくる。
しかし、この世界であれば、十分に最強と言える。
この他の戦艦をはじめとした既存艦艇も改修と改良が加えられていく。
通信機やレーダー、ソナー、航法装置といった比較的簡単なところから。
20ミリCIWSなど、割と簡単に搭載できる兵器の搭載。
整備でドック入りした艦艇は、まずこうした改装を施されていく。
これだけで、この世界の大半の艦艇と互角以上に戦えるようになる。
一部の艦艇は、船体の背中を開き、エンジンの積み替えなども行っていく。
また、対艦ミサイルや対空ミサイル、対潜魚雷などもつみこんでいく。
外見はそのままに、内部が大幅に変わった艦艇は、この世界ではあり得ない戦闘力を獲得していく事になる。
また、空母鳳翔も最初から1万トンを超える大きさで建造。
空母の運用経験を手に入れるために用いられる、その後は空母搭乗員の育成。
空母艦載機の発着訓練などに用いられる訓練間として活躍する。
戦時にはヘリコプター空母としての働くための機能も盛り込まれている。
この鳳翔と、日本が持っていた戦訓から、ヒノモト海軍の空母が作られていく。
必要な機能を備えた、必要にして十分な能力を持つ空母が。
これらがヒノモト海軍機動部隊として海上の制空権を手に入れる原動力となっていく。
こうした艦艇はヒノモトだけでなく、ヒノモトと友好・同盟各国にも配備されていく。
国力や予算の都合で、軽巡洋艦が限界にはなるが。
それも、レーダーやソナー、通信機に航法装置だけが新しい第二次世界大戦頃の艦艇になる。
ミサイルなどはさすがに搭載されない。
しかし、各国海軍は一斉に高い戦闘力を獲得していく事になる。
同じ規模の海軍と戦えば、まず負ける事がないくらいには。
海軍だけではない。
戦車も戦闘機も日本とヒノモトから提供されたものを配備していく。
それだけで列強各国は、軍隊による制圧を諦めるしかなくなっていく。
戦わずして勝つ。
圧倒的な戦力により戦争を断念させる。
それが可能となっていく。
だが、日本もヒノモトも決して楽観はしなかった。
「何をしてくるかわからないからなあ」
警戒はどれだけしても無駄にならない。
それが国際政治というもの。
まして、より強力になったヒノモトを見て、世界各地の独立勢力がヒノモトに接近していく。
列強にとっては、これほど頭の痛い問題は無い。
「ヒノモトを叩き潰さないかぎり、足下の火種は消えない」
この事態が、列強に強攻策を決断させる動機になっていく。




