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兵器開発 1

 この時期の日本は、97式中戦車や零戦を作り出していた頃だ。

 これらは当然形を変えて誕生する事になる。



 陸軍の97式中戦車は、全長・全幅・全高はほぼ同じ。

 これは車体をヒノモトが作ったからであるが。

 しかし、中身に詰め込まれる機器は全く違う。



 エンジンは300馬力ディーゼルでパワーパック化。

 出力が大幅に上がった。



 車体は鋼板性だが、リベットを使わない溶接構造。

 窓も防弾ガラスがはめ込まれ、密閉性が高まっている。

 加えて、空調機により呼吸の困難はない。

 座席や振動対策、騒音の低下により、車内環境は戦闘車両の常識を覆すものとなった。



 使ってる砲は史実通り57ミリだが、これを長砲身化。

 命中率と威力を上げる事となった。



 さらに暗視装置に照準装置なども日本技術が使われたものになる。

 夜間でも戦えて、攻撃を確実にあてられる。



 通信機も日本の技術が使われたもの。

 戦車同士、部隊同士での連携がとりやすくなっている。



 防御力は、この世界の鋼板を使ってるのでそれなりだ。

 しかし、この上に複合装甲を追加で取り付ける事が出来る。



 厚さ30ミリ。

 縦横30センチ。

 この取り外し可能な複合装甲の装甲板は、この時代にあるまじき防御力を提供する。



 重量は本来の97式より増加してしまった。

 しかし、馬力のあるエンジンのおかげで速度は変わらない。

 姿形も史実の97式中戦車とは変わった。

 どちらかというと現代戦車に近いものとなっていた。



 戦闘機も、まずは96式艦上戦闘機がつくられたのだが。

 大きく発展した工業力をもとに、史実のゼロ戦に近い姿として誕生する。

 100馬力級エンジンを搭載し、12・7ミリ機関銃を搭載。

 風貌も密閉型になり、通信機や航法装置も格段によいものを搭載。

 これが海軍だけでなく陸軍でも採用される。



 これらが満州国を中心としたユーラシア東部にはびこる匪賊や馬賊退治に用いられていく。

 陸軍は97式中戦車だけでなく、先に作られた95式軽戦車もあわせて投入した。

 こちらは重量10トンで、日本製20ミリ機関砲搭載。

 97式中戦車と同じ厚さ30ミリ・縦横30センチの追加複合装甲をまとうって駆け巡った。

 200馬力のパワーパック化されたディーゼルエンジンは、小柄な体でユーラシア東部を駆け巡った。



 これらと96式戦闘機によってユーラシア東部の不穏分子は掃討されていった。

 また、モンゴル側に逃げ込む者も追い詰めていった。

 このとき、決して万里の長城を超えないよう注意しながら。



 ヒノモトにも日本にも中華民国と事を構える気はない。

 中華人が心の国境線としてる万里の長城を超えれば、もうどうにもならなくなる。

 これを意識して、活動はあくまで万里の長城の北側まで。

 この地域から馬賊や匪賊を一掃するにつとめた。



 こうしてユーラシアの北東部を駆け巡った戦闘機と戦車の姿に、列強はさらに警戒心を抱くようになる。

 間近でみていた中華民国も。

 これが後の戦争の原因になっていくが。

 それでもヒノモトと周辺国は、不穏分子の一掃という一線を守り続けた。



 この果てに、ヒノモトは次期戦闘機としてゼロ戦を開発。

 史実での金星エンジン搭載の高馬力エンジンを持つ高速戦闘機が誕生した。



 使われてる金星エンジンは、最初から史実における最高馬力を発揮して登場。

 にも関わらず、エンジンは従来よりも小型化、排気量も低下。

 高精度高品質な部品と、日本がもたらした知識や技術による最適化のおかげだ。



 また、機体そのものは96式戦闘機と同じものを使っている。

 こちらは史実のゼロ戦とほぼ同じような胴体なので、さほど問題はなかった。

 ただ、胴体に比べてどうしてもエンジンは大きくなったが。

 しかし、これは史実の五式戦闘機のようなものとして問題にはならなかった。



 なによりも、最高時速600キロ以上の速度が文句を打ち消した。

 速度優先なので、史実のゼロ戦ほどの格闘性や航続距離はなかったが。

 それでも、他国の戦闘機に比べれば軽快で、2000キロを超える航続距離は確保した。



 陸と空において、ヒノモトは敵を寄せ付けない強さを手に入れた。

 これを危険視する列強各国の避難は相次いだが、具体的な対応をするものはいなかった。

 まかり間違っても戦争にならないよう、各国は慎重になるしかなかった。

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