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神の子扱いされている優しい義兄に気を遣ってたら、なんか執着されていました  作者: 下菊みこと


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ずっと一緒にいよう

「兄様、大丈夫?」


真夜中になっても出てこない兄様に、そっとドアの外から声をかける。


「ん…大丈夫だよ、でもまだ部屋に入ったらダメだからね」


「うん…キュー、いない方がいい?」


「いや…声を、聞かせておくれ」


兄様はまだ余裕のない反応。


どんだけ酷い媚薬を盛ったんだ…廃人になったらどうする気だったんだろう。


兄様はお狐様の加護もあるし大丈夫だとは思うけど、危険すぎる。


「兄様、大丈夫。兄様にはキューがいるからね、大丈夫だよ」


「うん…」


「お狐様もいるし」


「この件でアレに助けられたら癪だからいい」


きっぱり拒絶するあたりほんの少しは余裕がありそうかもしれない。


「兄様、なにかキューに出来ることある?」


「いや…酷いことはしたくないから、声を聞かせてくれればそれで」


「そっか…」


「そういえば、今日の自然ふれあい体験はなにを用意してくれていたの?オレ…余裕なくてごめんね」


兄様のせいじゃないのに。


「謝ることないよ、兄様悪くないもん」


「ありがとう…」


「今日はね、可愛らしい猫ちゃんが遊びに来てたから見せてあげようと思って」


「え、見たかった」


「そしたらね、なんか猫ちゃんお寺気に入ったみたいで勝手に上がり込んでるよ。飼ってもいい?」


兄様の主義には反するかもだけど、と付け加えたら兄様はドア越しに笑った。


「猫本人が望んで寺にいる分には好きにさせてあげていいよ。動物はキューのおかげで好きになったから」


「よかった」


「来るもの拒まず去る者追わずでね」


「はーい」


よかった、飼えることになって嬉しい。


「ちなみに名前の候補はハチかブチかなんだけど」


「え、そのネーミングセンス誰の」


「キューの」


兄様は一瞬静まり返って言った。


「兄様が名前をつけてあげようね」


「えー」


「名前的に白黒の猫ちゃんなのかな?」


「そう、ハチワレの縁起のいい子」


「そうかぁ…パンダにしようか」


ということで、猫ちゃんの命名はパンダに決定。


「兄様はパンダ見たことあるの?」


「残念ながら図鑑でしかないね。キューは?」


「キューも同じく」


でも、たしかにパンダっぽい見た目だからいい名前だと思う。


「朝になったら、パンダに挨拶にいけるといいんだけど」


「仲良くなれるといいね」


「そうだね」


そのまま兄様と私はドア越しに話しながら夜更かしをした。


兄様は体の熱から朝方やっと解放されて、そのままシャワーを浴びてパンダに挨拶に行った。


パンダは一瞬で兄様に懐いた。見る目がある。


そして私にも同様に懐いてくれて、とても可愛かった。


二人して一睡もしていないので、お昼過ぎにわざわざ二つお布団を用意して添い寝にならないよう一緒にシエスタしてたら、いつのまにかパンダが真ん中に座っていたのがまた可愛かった。

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