兄様への気持ち
「さて、オレからの好意の種類を自覚してくれたのは大変結構」
「う、うん」
「オレのことを異性として意識してくれたのも大変結構」
「そ、そうだね」
染まってしまった頬を押さえつつ頷く。
「じゃあ次は、キューの気持ちを自覚しようか」
「え」
「考えてみてよ。キューのオレへの執着心を」
…うん。
まあ、明け透けに言えばたしかに私は兄様に執着心を持っている。
兄様は私の中で常に一番だし、兄様は私を一番にしてくれている。
特別な人で、失うなんて考えられない人。
「キューのオレへの執着心ははっきり言ってオレと同じくらいだよね」
「そうだね」
「オレとキューの距離感も考えてみて」
距離感。
まあたしかに、言ってしまえば兄妹のそれではない。
幼い頃ならまだしも、今でも添い寝しているのは本当の兄妹なら逆にそうそうないかもしれない。
そう考えると距離感的にはもう長年の恋人レベルと言って差し支えないかもしれない。
「…うん、たしかにちょっと兄妹とは言いがたいかも」
「でしょう?じゃあキューのオレへの気持ちは何かな」
何と言われても兄様としか思ってなかったけど。
「微妙な顔。じゃあ、オレに他の女があてがわれそうになった時どう思った?」
「…正直無駄だと思った」
「なんで?」
「それは…」
言い淀むが兄様に促されて逃げ場を無くす。
「…兄様にはキューがいるから、って安心してた」
「ほら、無意識でそう思ってるなら答えは一つじゃない?」
認めたくない。
認めちゃうとなんとなく兄様に負けたようで悔しい。
けど。
「…うん、兄様のこと恋愛感情がないとは言えないかも」
圧倒的に余裕な兄様の前に、敗北宣言するしかなかった。




