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神の子扱いされている優しい義兄に気を遣ってたら、なんか執着されていました  作者: 下菊みこと


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これでお前を逃さずに済む

キューとの婚約指輪が出来上がり、あと待つのは結婚指輪と結婚式の準備だけ。


大掛かりな結婚式にするので時間はかかるがまあ、良いだろう。


ここまで来れば後はキューとの婚約を発表するのみ。


そこで教徒たちを集めてキューと結婚すると伝えた。


キューにとってはサプライズとなったわけだが、予想通りキューはオレを拒絶しなかった。


「オレがいいならいいなんて、可愛らしいこと」


今も腕の中で眠るキューを見つめて充足感を得る。


キューはオレのすることを基本拒まない。


サプライズになってしまった婚約の話すらも。


小指の刺青の意味を教えても拒絶しない。


ならば、今のオレがあの頃よりも妖寄りの存在になっていることを伝えても拒むことはないだろう。


「妖の花嫁になるという意味を伝えても、なおのことオレを一人にしないために妻となろうとするのだろうね。お前は優しいから」


眠るキューの頬を撫でる。


拾った頃のオレが今のオレをみたら吐き気を催すかもしれない。


誰かにここまで執着するなど考えてもみなかった。


誰かにここまでの感情を向けるなどあの頃のオレにはあり得ない話で。


けれど、変わってしまった自分が心地いいなんて。


「過去のオレが目の前に現れたら、斬り殺されるかもしれない」


クソギツネと大してやってること変わらないからね。


自覚はあるが直す気はない辺り本当にどうしようもない。


けれど、愛してしまったんだ。


「ああ、けれど少し寂しいな」


そう、寂しい。


キューはオレを拒まない。


けれど、受け入れることはあっても同じ熱を自覚してはくれない。


「キューはおそらく、自分で思うよりもオレに依存してくれているはずなんだけどなぁ」


本人の自覚がないと無意味だ。


なので、キューには早急に自分のオレへの依存とそれがどの種類の感情なのかを自覚してもらう必要がある。


「かといって、具体的な手段が思いつかないのが難点」


どうやって自覚させようかな。


自発的に自覚してはくれないものか。


あるいはキューからきっかけをくれても良いのだけれど。


「キュー、はやくオレに同じ種類の愛情を頂戴?」


お前もオレと同じ気持ちに決まっているのだから。

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