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神の子扱いされている優しい義兄に気を遣ってたら、なんか執着されていました  作者: 下菊みこと


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兄様は私と婚約すると発表した

時が過ぎれば傷も塞がるもので。


私はすっかり元気だし、ボディーガードの彼も職務に復帰した。


ボディーガードの彼は痛々しい傷跡は残ったそうだが、今では痛くも痒くもないという。


そうしてようやく元通りの生活を取り戻した頃に、兄様がいつぞやのように数多くの教徒を集会室に集めた。


兄様の横で今度はなんだろうなと呑気に考えていたら、とんでもない爆弾が落っこちた。


「さて、皆に集まってもらったのは他でもない。皆の待望の、オレの結婚についてだよ」


教徒たちがざわめく。


私もいきなりのことにびっくりした。


だが兄様はさらに驚きの発言を続けた。


「あと、キューの結婚についてだね」


さらにざわめく教徒たち。


私に視線が集まる。


何も聞かされていなかったので私は目玉が飛び出そう。


兄様を見ればにっこり微笑まれた。


「はいはい、静かにね」


兄様の鶴の一声で集会室は静まり返る。


そして私がパラディース教に来てから過去一での驚きの発言が飛び出した。


「というわけで、オレはキューと結婚することにしたから」


どういうわけなんでしょうか。


ぽかーんとする私。


同じくぽかーんとする教徒たち。


しかし次の瞬間には、教徒たちの間にまたざわめきが広がった。


「ゴッドリープ様とキューケン様がご結婚!?」


「キューケン様といつのまにそんな間柄に!?」


「いやいや、前から怪しかっただろう。兄妹の距離感ではなかったし」


「いやでも当の本人のキューケン様がぽかーんとしていらっしゃるんだが」


「まさかゴッドリープ様の独断で?」


キャーキャー騒ぐ教徒たちを目にしてもご機嫌な兄様。


一方で私はもはや理解が追いつかず、なんで兄様が急にそんなことを言い出したのかも分からなかったし兄様にとってそれでいいのかも判断がつかない。


しかしそんな私に手を差し伸べる兄様に素直に近寄れば、優しく抱きしめられて耳元で囁かれた。


「いいよね?キュー」


「兄様がいいなら、いいよ」


混乱する頭で、とりあえず素直な気持ちを言葉にする。


兄様は嬉しそうに言った。


「そういうわけで、キューは今日からオレの婚約者ね。結婚式の準備と結婚指輪の準備は今進めてるから。あとこれ」


兄様が指輪を取り出した。


「結婚指輪の前に、まずは婚約指輪ね」


そう言って自然な動作で私の左手を取り、薬指に指輪をはめる。


「うん、似合うよ。キューにぴったりだね」


「ありがとう、兄様」


ということで、なし崩し的に婚約を結ばれました。


何故。

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