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神の子扱いされている優しい義兄に気を遣ってたら、なんか執着されていました  作者: 下菊みこと


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十八歳になった

時が過ぎるのは早いもので。


色々なことがあったけれど、聖女様の騒動から時が経ち私は十八歳になった。


自分で言うのもなんだけれど、教養も見た目もかなり優れた美人さんになったと思う。多分。みんなそう言うからそうなのだ。


「キューもすっかり大人になったね」


「兄様も」


「ふふ、そうだね」


キューちゃんは大人になっても相変わらず猫かぶり状態だ。


なぜなら大人っぽくしようとすると、兄様が「違うよ」と諭してくるから。


大人になってもこのキャラでいいのかとは思うが、兄様が望むならもうこれでいいやと開き直った。


対する兄様は相変わらず大人っぽくて実年齢より精神年齢は上。


眉目秀麗な天主様兼神の子を今でもやっている。国教とのいざこざもあれ以降特にない。


「キューがこんなにも美しく育ってくれて、兄様は嬉しいよ」


そんな風に微笑む兄様の方が美しく見えるのは気のせいだろうか。


気のせいじゃないな、うん。


「兄様もきれい」


「ふふ、キューにそんな風に言われると嬉しいね」


兄様は相変わらず私に甘くて、たくさんたくさん甘やかしてくれる。


何がすごいって未だに添い寝していること。


もちろんお互い変なことはしないけど、兄妹としていいんだろうかとは思う。


思うけど、兄様がいいならいいのだ。


「でも、兄様」


「なに?」


「まだお相手決まらないの?」


平和で満たされた幸せな日々。


しかし私たちは結婚適齢期。


そろそろお互い婚約者くらいは見繕わないといけないだろう。


そう思うのだけど。


「オレにもキューにもまだ早い話だよ」


「そうかなぁ」


「そうだよ」


そう言って微笑まれるとそれ以上言えない。


とはいえ教徒たちがまだかまだかと焦っているのも事実。


まだまだ猶予はあるかもしれないけれど、あんまり焦らすと教徒たちが可哀想な気がする。


「けれど、あともう少しで良い知らせはできるかもね?」


「そうなの?」


「まだまだもうちょっと先延ばしにしたいけれど。今の状態も楽しみたいし」


なんと意外な。


兄様にはもう心に決めた人がいるのか。


それならば、教徒たちがいかにお見合いを勧めようと断り続けていた理由もわかるというもの。


でも、今の状態も楽しみたいとは?


遠距離恋愛を楽しみたいのか、お寺に今いる女の子なのか…。


「まあ、キューは心配しなくても大丈夫だよ」


「ところで、キューの婚約のお話は?」


「届いた釣書が全部キューに見合わないからダメ」


はたしてこのシスコンの兄のお眼鏡に叶う相手は現れるのでしょうか。


それをいうならば、ブラコンの私のお眼鏡に叶うお嬢様がいるのかも不安だけれど。

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