とりあえず神の子ではないです
騒がしさに目を覚ます。
同じような服を着た大勢の人たちに囲まれており、ああパラディース教に着いたのだなとわかった。
そして私を取り囲んで騒いでいたパラディース教の面々は、目を開いて起きた私の瞳を見てさらに騒がしくなった。
曰く、ゴッドリープ様と同じ色だと。
なるほどゴッドリープ様とやらがこの宗教の要なわけだとなんとなく悟る。おそらく神か神の御使なのだろうな、うん。
「おや、騒がしいね。どうしたのかな」
そこに透き通るような声が響いた。
見れば、烏の濡れ羽色の長い髪、そして右目は珍しいアースアイで、左目は紫色の少年。
対する私は当然、烏の濡れ羽色の短い髪、左目は珍しいアースアイで右目は黄金色なわけで。
なるほど、この少年がゴッドリープ様とやららしい。神の御使扱いされているのだろうな、うん。
少年は私の色を見てやや驚いた表情。一方で私は多分納得のいった表情。
「…その子は?」
「キューは、キューケンです。ゴッドリープ様にお会い出来て光栄です」
丁寧に挨拶をする。
その私の落ち着いた…大人びて見えるらしい様子に教徒たちが騒つく。
そして言った。
「キューは、この色のせいで捨てられました。どうか、パラディース教に入信させていただき保護していただきたいです」
この色のせいで捨てられました、と言ったせいだろうか。教徒たちが黙った。というか息を飲んだ。
「ふむ」
「でもごめんなさい。キューは、この色だけどゴッドリープ様と違って神の御使とか神の子とかではないです」
先手を打つ。
神の御使扱いはごめんである。
すると、私をそういう目で見ていたであろう教徒たちが黙ったまま困った顔をした。
だが、ゴッドリープ様とやらは言った。
「ああ、問題ないよ。だってキューケンは、オレの妹になるべくしてここにきたのだから」




