表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の子扱いされている優しい義兄に気を遣ってたら、なんか執着されていました  作者: 下菊みこと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/107

今世の仇はどうしてくれよう

結局その後キューはとてもよく寝て、次の日のお昼…つまりは今の今までぐっすりだ。


精神的なあれそれで寝て回復しているんだろう。


だが起きたら綺麗さっぱり、とまではいかなくてもすごくすごく心が楽になっているはず。


それはまあ、よかったんだけど。


「昨日のキューケン様は年相応のお姿だったな」


「ゴッドリープ様の言いつけを破ってまで看病しに行くとは」


「だがゴッドリープ様もおかげで癒されたと朝仰っていたからな」


「よかったよかった」


寺の中の居住区画にちらっと顔を出せば、やはり昨日の事情を知る教徒たちが話をしていた。


「だが、その後キューケン様は泣き叫んでいらしたな」


「キューケン様のことが心配で仕方なかったとはいえ、聞いてしまって申し訳無かったな…」


「とても痛ましい内容だったな…」


「だが、ゴッドリープ様や…ありがたいことに我々への愛まで叫んでくださったな」


「あれはお可愛らしかったな」


わかる。可愛かった。


さて、そろそろ声をかけようか。


「…まあ、そういうことでね」


「ご、ゴッドリープ様っ」


「昨日の妹はとても愛らしかっただろう?お前たちもキューからとても大切に思われているんだよ」


そう微笑んで登場してやる。


「は、はい!本当にありがたいことです!」


「もちろんオレも、キューにも負けないくらいお前たちを大事に思っているからね」


「は、はい!」


心酔した瞳。


そう、オレを見る目は普通これだ。


キューは、特別。


キューだけは、初めから違った。


オレだけのキュー。


「…けれど可哀想に。そんな心清らかで優しくて、オレの自慢の妹はここに来るまでそんな扱いを受けていたらしい」


オレが悲しげな顔をすれば、教徒たちの顔も曇る。


「大切にされるべき、美しい心を持った聡明な幼子を…事もあろうに忌み子扱いとは」


「忌み子扱いっ…!」


「本当は、オレだってこの世全ての罪を赦してやりたいと思ってる。けれど…けれど、キューが受けた仕打ちはあまりにも…」


言いながら、胸が痛む。


涙が出てしまって、おっといけないと服の袖で拭った。


教徒たちの心に寄り添ってやる時に泣いてしまうのはしょうがないが、普段はゆったりと大きく構えていなくちゃね。


「ゴッドリープ様…」


「ふふ、ごめんよ。大丈夫。ああけれど、キュー自身は昨日気持ちを吐露したことで少しは救われてくれただろうか」


「も、もちろんです!きっと、きっと!」


「であれば嬉しい。けれど悪い子なオレは思ってしまうんだ」


彼らを見据えて、はっきりと言った。


「キューに仇を成した者たちに、神罰を与えたいと」


彼らは何も言わずに、静かに頷いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ