1~詐欺師、転生する~
1~詐欺師、転生する~
俺の名前は遮道大地35歳
普段から人に嘘をつく。
金、女、酒が大好きだ。
高級車やブランド品が大好きだ。
その為であれば、人を欺き、奪う。
自分の欲に対して素直であり続ける。
本当の俺を知っているものは少ない。
なぜなら他人には常にいい顔をしなければ他人を騙せないからだ。
俺はごく普通の両親の元生まれた。
母が若干、厨二病だった為、かなり変わった名前を付けられた。
だがこの名前は一発で人に覚えてもらえるのでかなり気に入ってる。
俺は詐欺師だった。まさに俺にとっての天職。
人を騙して金を奪う、それに対してはなんとも思っていなかった。
~騙される方が悪い~それが俺の格言だ。
土地を格安で売ってしまう老人。
価値の無い物件を喜んで買うバカ。
必ず儲かる方法を知るために、大金を払う情報弱者。
人を騙して奪った金は全て使う。
それが俺のポリシーだ。
貯金などなかった。全身ブランド物で身をまとい承認欲求、自己顕示欲、物欲を満たす。
そんな日々を過ごしていた俺だが、ある日・・・
『騙しやがって、殺してやる!』
(誰だお前・・・まったく見に覚えが無い)
『だ、誰だ?何の用だ!』
『白々しいやつめ。お前が騙してうちの親父が売った土地返せ!』
(ああ、そういう事か、騙されたやつの息子か、それにしてもみすぼらしい格好をしてるな・・・ゴミめ。バカからはバカしか生まれないとは本当だなまったく。)
『何のことかさっぱりわからん、そもそも君の父が土地を売った?証拠はあるのか?』
ザクっ
『ぐ・・』
『うるせー、もううちは終わりだ。お前さえいなければ!死ね死ね死ね』
ザクっザクっザクっ
(バカは後先を考えない。こいつは俺殺したら捕まるとかも考えてないんだろうな・・・ああ、ちくちょう!めっちゃいえぇ・・・あ、動けないこれやばい、死ぬ・・・)
(ああ、俺死ぬのかな・・・、アスナキララ※と最後に1回ヤリたかったな・・・)※人気AV女優
(なんか目が見えない・・・真っ暗だ・・・)
(痛みもなんかなくなってきた・・・)
(身体の感覚もなくなってきた・・・)
(まあ好き勝手生きてきたんだ・・・別にもういいか・・・)
(なげーよ!早く意識もなくしてくれ!)
(って誰に頼んでんだろうな・・・)
(普通は死ぬときって走馬灯とかあるんじゃないのか?)
(えーっとこれ・・・いつまでやんの?)
(おーいだれかー俺どうすればいいんだー)
(あ、なんか眠たくなってきた。これでやっと終わりか・・・)
「え・・・」
目が覚めた俺は見知らぬ光景を目にして、フリーズした。
なぜか目が覚めるとそこは草原だった。
近くに川が見える。自然と川へ向かう。
俺の顔が川に反射してうつる。
(ここはどこだ・・・)
~つづく~