エピローグ
「ガゼル様――!」
エトランジュのはしゃいだ声が聞こえる。
庭園で待っていた私の腕に、コバルトブルーのドレスに身を包んだエトランジュが飛び込んでくるのを受け止めて、笑いあった。
何度でも、また君を探し出す。
素敵な約束をしたものだよね。
前世の記憶はないんだ。
オプスキュリテのことなんて、何にも覚えていないんだ。
だからこそ。
エトランジュの愛らしい仕種のひとつひとつに、花が綻ぶような笑顔のひとつひとつに、初めてみたいに感動して、こんなにも胸が高鳴るんだ。
エトランジュが何をするか、エトランジュが何を思うか、全然、わからなくて目が離せない。
私たちは、人の一生の時を生きて、愛と喜びを知って、そうして命を終えて、何もかも、忘れてしまうことを選んだんだ。
生まれ変わって、もう一度。
この喜びと感動を知るために。
ねぇ、エトランジュ。
私はまたこんなにも、君を愛しているんだよ。
何度でも、また君と巡り合う。永遠の、愛の約束――
いかがでしたでしょうか。
完結までお読み頂きまして、ありがとうございます✨(*´▽`*)
こちらの『夜明け前』は本編『悪役令嬢と十三霊の神々』の後日談(次世代編)の位置づけなので、ご興味を頂けた方で、本編未読の方には是非、下記の順序で読んで頂けましたら。
【外伝】シナリオが始まる前に滅んだ国の物語(短編)
https://www.alphapolis.co.jp/novel/153000069/776440179
【本編】悪役令嬢と十三霊の神々(長編)
https://www.alphapolis.co.jp/novel/153000069/971438146
【本編】サイファ ~少年と舞い降りた天使~(長編)
https://www.alphapolis.co.jp/novel/153000069/781509349
【後日談】夜明け前 ~永遠の約束~
一応、独立した作品としても読めるように書いたつもりですが、
本編の種明かしのような展開を散りばめた作品なので、本来なら、最後に読むものです(ぇ)
本編でガゼル公子に報われて欲しいという声が高かったので、
作者としても、
すごく誠実で優しいガゼル公子が報われない本編、とても申し訳なかったので、
(滅亡するはずだった公国が存続したんだから、ガゼル公子の努力と献身はすごく報われたはずなのに、なぜか報われていないような気持ちに…)
みんなが幸せになって、めでたしめでたし。
ということで、結ばせて頂きました。
え? ルーカス?
ルーカスはもう、ファンクラブの女の子たちが目の色を変えて追いかけているので、
修羅場にならぬことを祈ります…(=人=)
ファンクラブの女の子たちが不幸にならない結末ということで!(*´▽`*)
物語はこれで完結ですが、まだ、キャラクター紹介のページを近日中に追加予定です。
アイコンがすごく可愛らしいので、お楽しみに✨






