表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
有毒宝石  作者: 桜芽鵺葉
1/13

私のための兎


私の兎が生きて帰ってきた。

私はとても嬉しかった。

兎はずっと一緒にいると言ってくれた。

私はもう一度、兎を手に入れたのだ。


しばらくして。

私は兎に耐えられなくなった。

今までずっと会っていなかったから、私の中の兎と現実の兎の差異が耐えがたい苦痛となった。


私の兎なら言うことを、兎は言えない。

私の兎なら分かることを、兎はわからない。

私は飽きてきてしまう。このままでは兎のことを愛せなくなってしまう。

だから私は兎をもう一度殺した。


悲しくて悲しくて泣いてしまった。

もう会うことができない兎はなによりも愛しく思える。

私はまだ、兎の帰りを待っている。



「私のための兎」おわり

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ