第五話「二回目の旅立ち」
風華ちゃんは、【なに言ってんだこいつ】みたいな顔でじっとこちらを見ている
黙り込んだままだ
「えっと……未来のあなたから手紙ですよ…」
「未来の…私からですか?」
(やっと話してくれたー)
「そっそうだよ」
「そうですか…未来の私からですか…
見せてくださいよ」
「えっ…あっはい!わかりました…」
(気まず過ぎて敬語になっちゃったじゃん!なんだよ…もう)
心の中で怒りながら手紙を渡した
そしたら突然笑い出した
「あははははっ!これが未来の私の手紙?
こんなにかわいいのが!?ふふふふ!なんて書いてあるんだろー」
そう言って手紙を開けだした
(なにこいつ…怖い……
本当にこいつ風華ちゃんなのか?)
そしたら大笑いしてた風華ちゃんの顔が真顔になった
「え……嘘……なんでこんなことが書いてあるの…どうして…誰にも言ってないのに」
そしたら顔をこちらに向けて怒鳴りだした
「なんで!なんで知ってんの!ねぇ…なんで!」
「だから未来のあなたからって言ったでしょ」
「嘘…本当だったの……でも本当じゃないとおかしいし…」
「ふー
信じてくれた?」
少しぶつぶつ言った後に
「分かりました。信じます」
「そうか…よかった」
「はい…ありがとうございます」
そう言った後、風華ちゃんはすぐに家の中に戻ってしまった
(あんなキャラだったっけ…
まぁいいか帰ろ)
そして事務所に戻ったが二年前の自分は居なかった
(あれ…いないんだ
よかった)
そしてドアを開けてもとの世界に戻った
「本当ですね。早すぎです
本当に渡してきました?」
「ちゃんと渡したよ
でさ、二年前の君なんかおかしかったよ」
一瞬風華ちゃんが悲しい顔をした
しかしすぐいつもの顔に戻って
「そうですよ大変だった時期なんですから」
と言ったあとに風華ちゃんの体が消え始めた
「え…なんで?」
「へー未来を変えたらこうなるんだね
そう…やったんだね私は…
よかった」
「どうして…どうして消える…急展開すぎるぞ」
(本当に急展開すぎてわけがわからないぞ
ただ僕は手紙を渡しただけだぞ……
まさか!)
「おい…まさか
あの手紙になんて書いた!
お前が消えるほどヤバい未来を変えるような事を書いたのか!?」
「ありがとうございました…
本当だったんですね。過去に行けるって
正直…消えるまで信じてませんでした」
「おい!質問に答えろよ!おい!」
風華ちゃんは笑った後
「さようなら」
と言って消えてしまった
「答えろよ…無視しやがって…なにが起きたんだ…本当に
とりあえず風華ちゃんのことを調べよう」
パソコンを起動して風華ちゃんの事を調べた
そうしたら【殺人事件】と書かれた記事がたくさん出てきた
「うそだろ…風華ちゃんが殺人……」
二年前の2月に田島菜々という女子中学生を殺したと書いてあった
(やっぱりあの手紙だな
あの手紙の中身を知らないと…話は始まらない
行くか!真相を確かめに二年前に
そんな義理無いけど真相気になるし、よく考えたらお金も払ってもらってないしね)
そうして真相とお金を求めてまた二年前の2月へ行った
最後まで読んでくださってありがとうございます!
次はテストが始まるので少し投稿遅くなります