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第0話 叔母さんの策略!?

ザ…ザザ……


『___。あなたは___として世_を__なさい。』




(君は誰なの?)



『もうすぐ___ます』



(何がもうすぐなの?)



『__が__あなた__で__わたし___います』



ザ…ザザ…ザ……




-----------------------------------------------------------------------



ジリリリリリリリリリリリリリリリリ


「うーーん…」


目覚ましの音を止めてカーテンを開ける。


「良い天気だなぁ」


僕の名前は『八神やがみ ゆう』性別は男だが、その名前でよく女の子に間違われる。

容姿は、整った顔立ちに小さい顔、透き通ったように澄み切った瞳、小ぶりな鼻、小さくピンクの唇、

少し長めの赤みがかった髪で、身長が160cmしかなく女の子に間違われる原因の一つでもある。

本人は気付いてないが、その容姿と性格のせいか男子からも女子からもモテている。


そんな彼は今、清々しい朝なのに重苦しい空気を身につけ落ち込んでいた。


「はぁ…」


なぜ、落ち込んでいるかというと、その原因の始まりは一ヶ月前にさかのぼる。




--------------------------------------------------------------------



僕には中学生になる前の記憶がない。自分の名前すら分からなく途方にくれていた僕を拾ってくれたのが今の両親だ。優しく、根っから良い人達なのだがちょっと個性的?な性格で僕は、いつも振り回されている。

そんな両親が「旅に行ってくる」と言葉を残し突然失踪してしまった。僕は母さんの親友で何処かの学園の理事長をやっている人にお世話になる事になった。叔母さんは昔から僕に色々してくれてとても良い人だ。今回だってそうだった、受験生の僕が何処の高校に入るか悩んでいると「私の学園に入ってみない?」と進めてくれたのである。こんなチャンスはそうそう無いので二つ返事で了承してしまった。その時は試験なしで高校に入れるという事で頭がいっぱいだった僕は、叔母さんが悪戯っ子のような笑顔を浮かべている事に気が付かなかった…


それから、家から学園までの距離が遠いため寮に入る事になったが、僕は学園の場所や名前すら教えてもらってない。なので叔母さんに「それは、後からのお楽しみ〜♪」と言われ寮に入る当日まで教えてくれないらしい。


(まあ、楽しみがあっていいかー)



寮に入る当日…



荷物は既に寮の方に送っている。なので部屋にはほとんど何もない。


「優ちゃーーーーーーん!!!」


部屋の扉をノックもせずに開け、入って来たのは叔母さんだ。

叔母さんは僕の姿を視界に捕らえると、いきなり抱き付いてくる。


「叔母さん、部屋に入る時はノックくらいして下さい。」


ちなみに叔母さんが抱き付いてくるのは、いつもの事なのでもう慣れた。しかし叔母さんは何か不満があったらしく頬を膨らませている。


「叔母さんじゃなくて、亜耶あやです。」


実は叔母さん、まだ三十路になっていないので若い。それに容姿もかなりの美形なので街を歩くと必ず男にナンパされてしまう。

何故か叔母さんは僕に叔母さんと言われるのが嫌いなようだ。


「それで…亜耶さん何の用ですか?」


「今日は、寮に入る日でしょ?だから迎えにきたの」


(そういえば、今日初めて教えて貰えるんだよな…どんな所かな?たのしみだー♪)


「それじゃ、さっそく行きましょう」



---------------------------------------------------------------------------------



車に揺られる事、30分。


「あれよ」と、おば…亜耶さんに指さされて顔をそちらに向けると、大きな建物が見えて来た。


「……風華………女子寮……?」


車が止まり最初に見えたのは寮の名前とおぼしき看板である。


「おばさ………亜耶さん」


目が怖かったのですぐに修正し、質問してみる。


「なぁ〜にぃ〜?」


「寮って、ココですか…?」


「そうだよぉー」


「ココって女子寮じゃないでしょうか?」


「そうだよー」


「…もしかして、ココに住めと?」


「そうだよー」


「僕…男なんですが…?」


「大丈夫だよー。優ちゃん可愛いしー♪」


「そういう問題じゃ「私の学園は女子校だから仕方ないのよー♪」…ないんですね」


「ちなみにもう入学届け出してるから他に行くのは無理だからー♪」


「そんなぁ…」


最後の言葉でトドメをさされてしまった。

そういえば、この人って母さんの親友だったなぁ。それを忘れてた…んじゃ、抵抗してもムダ、か……


グッバイ僕の輝かしい高校生活…。ウエルカム、地獄の高校生活…。


「そんなに気に入ったからって感動しないでよ〜♪」


あっ…涙が…違う!これは涙じゃないんだ!汗だ!汗なんだよぉー!!




それから寮の管理している人に挨拶をすませ、部屋に案内してもらった。部屋に着くと亜耶さんは「これから用事があるからー」と言って帰っていった。


部屋に入ってみると、意外に仲は広く綺麗だった。

管理人さんが「6時から歓迎会をするから、時間になったらすぐ来て下さいね?」と言っていたが、時計に目をやると既に…


「6時10分…?あれー?僕っていつの間に目が悪くなったんだろー?…あっ!そっかぁ、時計がズレてるだけだよねー?」


現実逃避中…


「って!?やばいぃーー!!」


そう叫び扉を開け駆け出す。鍵を掛けるのを忘れたが気にしない。


歓迎会は食堂でやると言っていたので食堂を目指す。



「ラストスパートー!!!」


残り10メートルの所で、おもいっきり床を蹴り加速する。が、食堂に入ってすぐ下に黄色い物が落ちていた。そんな事を知らずスピードを保ちながら突っ込む。


「すみません!遅くなりうなぁーーー!?」


謝りながら入ると、黄色い物を踏みつけてしまい派手に転び、机や椅子を巻き込みながら壁に激突してしまった。


「痛ぁー!」


涙目になりながら頭をさすって、さっき踏みつけた黄色い物を見た。


(バナナぁーーー!?…ベタだなぁ……)


そこで気付く、周りが静まり返りコチラに注目していることに…


「遅くなり、すみませんでしたぁー!」


立ち上がりながら謝る。だが、みんな目を見開いて口をポカンと開けている。


「あのー…?」


誰も反応してくれないので声をかけてみたが効果なしだったようだ。


(こうなったら、無理矢理話しを終わらせて部屋に戻るかな…)


「ええっと、僕の名前は八神 優です。これからよろしくお願いします。それじゃ、さよならー!」


そう言って食堂から飛び出していった。

このたびは、ボクバショを読んで頂きありがとうございます。更新はなるべく早くしますが、期待はしないでください;感想をくれたら嬉しいです!お願いしまーすw

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