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Contractor†Goddess  作者: 月詠 桔梗鑾
1章:出会い編
6/8

召喚その1

次の投稿は、もうしばらく先になりそう....かな←

本日2回目の投稿です


それでは、どうぞ


「どんな先生かな」

きっと、そんな禁断の恋というパターンは無いに等しいよ

横で騒ぐ女子生徒に静かに突っ込む



「俺のターン!」

どのターンだ?既にターンエンドだ

馬鹿丸出しで騒ぐ男子生徒たちを見て呆れる



「向かうところ敵なし」

だろうな、お前の目の前平野だからな

今時そんなものを使うのかと驚きながら、彼が持つ巨大な杖...ロッドを見て思う





しかし総じて皆浮き足立っている

その理由は....



「ミシェル、今日の授業自信あります?」


今日も今日とて笑顔のリン

自信か...あると言うか、無いと言うか...



「リンは?」

「私は不安で胸がいっぱい。私の夢は王宮の立派な白魔道士になることですから、やはりそれ相応の獲物を召喚しなければいけないでしょう?できるか不安なの」




不安で胸がいっぱい?

嫌味?そのたわわに実った胸で言わないでほしい



彼女が王宮の白魔道士になりたい、と言ったとき最悪はコネで入ればいいじゃないと言った


彼女は貴族なのだ

更にいうなれば王都でも上位権力者の家系



多少能が無くても、十分王宮で務められる

そう思って言ったらリンはとても悲しそうな顔をして謝ってきた



「そうね...でもそうしてしまったら、きっとミシェルは私とお友達をやめてしまうわ。私の大切な友人に軽蔑されるのならば意味が無い。誰からも尊敬されるような魔道士になりたいの」




芯の通った意見だった

自分の立場と、権力の使い方をよく知っている子



もともとメイビス家は腐敗貴族ではない

善良なる貴族だと一般市民から親しまれている


(きちんとした志を持っているのね)




不安な表情をしたリンを見つめ、今日も可愛いなと思いつつそのふわふわな髪を撫でる



「大丈夫だよ、リンならきっとリンに相応しい霊獣が現れる」


「ありがとう」




そう、目の前にいる天然美女

この子は白魔法を使う



だから彼女が今日、召喚するのは霊獣だ


そして今私達が居るのは校舎の裏、第一訓練場と呼ばれる草木が生える平野



ここで今日、人生のパートナーを呼ぶ

これから先魔道の道を進むもの全ての者が、ここに降臨した召喚対象と苦難を乗り越えるのだ



―――――――――――

――――



魔法は黒と白に二分される

そして、魔法が使える者は総じて赤い目をしている


その強い力を秘めた子供を護るためにあるのが霊獣であり、霊魔だ



霊獣は白魔法使いが防御を兼ねて降ろす神聖な霊

霊魔は黒魔法使いが治癒を兼ねて降ろす粗悪な霊



自信を護る霊獣、霊魔と対面するのは理性が生まれる前


そして、この召喚の時よりパートナーとして歩んでいくのだ



疑問を上げるとする

それは多分私の周囲とは異なる現象だろう



私は既に、ラクアという霊獣と共に過ごしている

召喚の儀は私が生まれたリベールで終わらせているのだ



それもまた、才ある街≪リベール≫だからできた事

全滅したリベールの民が生きていることが明かされれば、私の今後の立ち回りと目的が危ぶまれる



だからこのことは私とジィさんの二人だけの秘密だ

今回の召喚の授業もきちんと出るという旨を伝えてある



未だ興奮からか、騒がしい生徒を一喝する声が平野によく響いた

声の主はこの授業担当責任者の特殊教員、名前は確か....



「本日、この授業を担当するハスネ・スティングです。皆さんが安全且迅速に動いてくれること、さらには未来の英雄になることを期待しています」



そうそう、ハスネ先生

国家に忠実でこの学園の為ではなく、本当に国家のために働いている政府の犬



(ジィさんも彼女の存在をあまりよく思っていなかったな)



今のところ目立った動きもない、さらには生徒受けもいいことからこの任を任せているらしい



確かに生徒受けはいいだろう

今も説明をしながら時折生徒の冗談に付き合っている




「では、最初に説明をし、1時間後召喚の授業へと入ります」


ハスネ先生はその青いローブを翻した

青いローブは特殊教員の証だ



「召喚した際、それぞれ改めて契約を施します。この数年間で、貴方たちが契約に値しない存在だと思われた場合、召喚した対象はその契約を破棄する場合があることを忘れない様に」



その言葉に一同騒然

それもそのはず、召喚の儀を行っているからこそ私は知っているものの彼らからしてみればそれは驚愕の事実だ




「ミシェル....」



リンもハスネ先生の言葉に顔色を悪くしていた

私は大丈夫だよ、と安っぽい言葉を送った後言った


「大丈夫、それ相応のことが無い限り召喚に応えてくれるから」



リベールで召喚対象に契約を破棄されたものは皆、魔力の枯渇にあった者だけだ



魔力量と比例して霊獣、霊魔は強くなる

弱い存在に、霊獣も、霊魔も必要ないのだ



私が見た限り、リンは決して魔力があるとは言えないけれどその分一発が強いはずだ



長期戦には向かないけれど短期戦ならほぼ勝つことができるだろう



「では次に、白魔法使いと黒魔法使いに分かれて下さい」



ハスネ先生の指示で二つに分かれた

そこでわかったこと、私達の学年はどうやら白魔法使いが多いようだ



元々黒魔法使いは魔力量が多い

その人材もなかなかいないのだ、これは当然の結果なのかもしれない




「先に黒魔法使いの召喚対象である、霊魔について説明します。霊魔は黒の統一者を先頭に黒の系統と呼びます。霊魔は攻撃の要である黒魔法使いを治癒する目的があるため、相性の良い魔界から呼ばれるでしょう。系統は全部で2つ」




この世界はここ、魔法中心に天界・魔界・冥界がある

黒魔法使いが召喚するのは魔界からだ


「一つ目の系統は人外、霊獣と違って一つの姿しかないのが霊魔です。人外の最強種は竜族でしょうね、他にも沢山あります。頑張って下さい」



ケルベロスを筆頭とした狼族なんかも人外の霊魔だろう

意外にも吸血族や淫魔族なんかは人型に部類される




「そしてもう一つは黒の統一者同様、人型です。魔王を中心に、吸血族やその他諸々を総称した魔族が代表的ですね、こちらについても沢山ありますから頑張って下さいね」




人型を召喚した者は高確率で実は霊獣も召喚できる

これは黒魔法使いにしかできないものだ


残念ながら白魔法使いにこれは出来ない


「人型を召喚した、黒魔法使いは授業終了後ここに残って下さいね」



ハスネ先生の一言に黒魔法使いの人達は騒がしくなった

霊魔と霊獣、双方を召喚できるということは過去、つまり前世でそれだけ強かった人間という証になるからだ




「では次に、白魔法使いの皆さんに説明します。霊獣は白の統一者を先頭に白の系統と呼びます。霊獣は治癒の要である白魔法使いを護るため攻撃力に特化しています。こちらも白魔法使いと相性がいい天界からの召喚となります」



補足ではあるが勿論霊獣は治癒能力も高い

神聖な力があるからこそ、その力を攻撃としても利用できるのだ



霊魔も同じ原理だ

実際のところ、霊魔の方が攻撃力が高い...が、白魔法使いと相性が良くない


それに気性が荒い事が多いため、白魔法使いの対象を護れない場合がある

攻撃にめっぽう弱い白魔法使いとペアになるのは危険なのだ



「霊獣は人型と人外、どちらの姿もあるので時と場合に合わせ上手にペアを組みましょう。こちらは白の統一者である神獣を中心に天使、精霊やユニコーンを総称した天族が代表的です。頑張って下さいね」




詳しく説明をした後、ハスネ先生はまた1時間後にといってその場から姿を消した


周囲の興奮は、収まることを知らない

リンもどこか浮かれている様子だった




私は....非常に困っていた


『流石に、ラクアを召喚することは出来ないわ』


≪そうだね、でも大丈夫僕が上手に対処するから気にしないで呼んでいいよ≫



念話でラクアと会話をする

だが当の本人は特に困っている様子ではない、むしろ楽観的だ



私の気持ちが伝わったのか、ラクアは小さく笑って言った


≪本当に大丈夫だって。僕を誰だと思ってるの?天界じゃ、何でもできる偉い存在なんだから≫


『―――――そこが、不安なんだけどね。信じているわ』



私の霊獣ラクアは、王子様のような容姿をしていて、でも実は中身が魔王より真っ黒な天界の偉い存在



―――――言うところの、神獣です






リベールの民が誇る絶対的召喚

それは、歴代の白魔道士たちが使役した神獣ラクア



今は唯一の生き残りである私が、彼の御主人なのです



貴族が王宮で務めることはこの国では当たり前のことです。むしろ一般人が王宮で務めることは本当に無いに等しい、それ相応成績がなければ無理でしょう。



この国は、王都を中心に広がる緑豊かな国です。海産資源が取れる港町は王都から多少離れています。


王宮と国家は別物とお考えください

ご不明な点、御座いましたらお手数ですが報告お願いします


ここまで読んでくださってありがとうございました

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