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Contractor†Goddess  作者: 月詠 桔梗鑾
1章:出会い編
3/8

一瞬の出会い

書いた文章が全部消えてしまった...かなり頑張ったのに。

あまりのショック為、更新速度極端に遅くなると思います。


メンタル面が、ミジンコ並なので申し訳ないです。

この話もグダグダかもしれません


どうぞ


「それにしても随分豪華だねー」


ジィさんに促されるまま目の前にあったソファに身を沈める

流石、座り心地最高



「国家直属の学園じゃからのう。金の代わりに政府に忠実な犬を育成する庭の様なものよ」


「えげつない事言うねー」


焔のように燃える瞳が私を捕える

自分の育てている生徒を、犬呼ばわりするなんて...


まあ、酷いとは思うけれどそれが妥当な考えだろうから私は何も言わなかった



「何か飲むか」


さっきとは打って変わって優しい表情を浮かべるジィさん

そうそう、そんな表情だったら普通のおじいさんなんだけどね



「ううん、直ぐ行くからいいよ」


そう言えば少し悲しそうな顔をした

うわ、なにこの罪悪感...


「霊獣は元気かの」


「うん、元気だよー。呼ぼうか?」


私は片手を前にゆっくり持ち上げ魔法印を出そうとした、けどジィさんがいいと言ったからその手を降ろした



「阿呆、こんなところでそんな大層なものを出すでないわ」


呆れたように言うジィさん

確かに、いくらこの部屋が広いと言えど私の霊獣を出すには少々高さが足りない



「ごめんごめん、でも大丈夫だよー。伊達に一年過ごしてないからさ。まあ見ててよ」


ジィさんが止めるより先に私は詠唱する

胸元にある石を両手で軽く握る


―――我に応えよ≪ラクア≫


次の瞬間、石は光を放った

その光りは部屋全体を包み込む


部屋が光の作用で白く染まる

驚くほどの光を放った石は、ゆっくりと光を収めていった




「じゃじゃーん、召喚成功!」


ジィさんの方を見れば両手で目を隠すような恰好のまま固まっていた


(年寄にはちょっと光が強すぎたかなー)


そんなことを思っているとジィさんは腕を降ろしてこちらを睨んだ


「馬っ鹿もんが!説明もなしに召喚するでない!目が、目が潰れるじゃろうが」


「潰れてないじゃん」


ああ言えばこう言う

我ながら腹の立つ性格をしていると思うよ



「あまりあの人を苛めないでミー。あんな人でも偉いんだから」



割って入るように新しい声

その声にいちはやく反応したのはジィさんだった


「あんな人とはどんな人のことだ。貶しておるのか」



「褒めているんだよ。貶すなんて下等な奴らがする対話術でしょ。まあ褒め言葉を貶し台詞だと勘違いするなんてたかが知れてるけどさ」



私の目の前で繰り広げられる舌戦

ジィさんも年の功を見せようよ


そして、目の前に居るこいつも...


さらっさらの金髪と同じように黄金色の瞳、白磁のような肌理細やかな肌なのにも関わらずひ弱には思わせない程良く引き締まった体系、長い足を生かした長身....完璧すぎる



まるで白馬に乗った王子様

世の女性の夢を具現化したかのようなプロポーション



他人を苛めるのが好きという残念な点を除けば完全な理想像


まあ一部の女性はそれさえも良しとするんだろうけど



「ラクア、容赦ないよー」


「ただの挨拶だよこれは。心配しないでミー」



(そんな酷い挨拶を私は聞いたことが無いけどね)


と、急に頭が重くなった

ジィさんが私の頭に手を置いたからだろう



そんな頭上の手は優しく私の頭を撫ではじめた

この人は極端だ


人に撫でられる、ジィさんの手から優しさを感じ取った

ラクアも空気を読んでいるようで静かに私の隣に座っていた



ポンポンと優しく叩かれたと思ったら、頭から重さが無くなった


そしてジィさんが目の前に座る

私達を見る表情が、孫を見るような目だった



この人は、酷いと思う

他人にはどこまでも冷たいのに親しい相手には溢れんばかりの愛情を与えてくれるのだから



「そうかい、ならよかったのう」


「うん」



ジィさんは私の孤独の一部を知っている

それは、ジィさんの立ち位置という義務なのか情なのか...


「もしや、その石が」


そう言って燃えるような瞳は私の胸元で揺れる石を見ている


「この子たちが私のために作ってくれたの。それに大丈夫だよー、この石がある限りこの子たちは私のことを護ってくれる。この学園に来れたのはジィさんが居てくれたから。流石にこの力だけじゃ全然レベルには届かないからね」


「そうかい」


私の答えに苦虫を噛み潰したかのような表情を浮かべたジィさん


隣に居るラクアの肩にそっと寄りかかった

ラクアもそんな私を優しく受け入れてくれた



魔法が枯渇すると、魔法使いではなくなってしまう


つまり魔法使いはただの人間になってしまうということ


魔力の量に比例するように霊獣も強さが違う

魔力が多ければ多い程、そんな魔法使いを護れるだけの強い霊獣が必要ということ



だけど、魔力がなくなってしまった魔法使いに霊獣は必要ない。霊獣は、己と人間に成り下がってしまった魔法使いとの契約を切ってしまう



そう...本来ならば

でも私は違う

逆に霊獣によって契約を継続しているのだ



ただの人間、魔法使いにとってみれば霊獣に愛された祝福だと捕えるだろう


でもきっとリベールの人たちは口を揃えて言うだろう


―――――リベールの恥さらしだと


そんな恥を忍んでまで私はこの石を受け取った



「この話はこれで終いじゃ。ここに呼んだのはお前たちが元気にしておったか気になっていたからじゃ....長く引き止めてしもうた。もう良い、早く行け」



そう言ってジィさんは手をひらひらさせている

私の執着心、もといい復讐心はきっとこの人には分からない



最後には恩を仇で返してしまう結果になるかもしれないけれど...



「これからよろしくね、ヴァン理事長」


「阿呆、礼儀を弁えてから来い....た、たまに遊びに来てもいいんじゃからな!」


「うわー、流石にその年でツンデレは痛いよ。耳が腐る」


赤面したジィさんに容赦ない言葉を浴びせるラクア

また舌戦になりそうなので、素早くラクアを戻した


手を小さく振ってから部屋を後にした

扉を閉める際、ジィさんの小さな声が聞こえた


「あれ、ツンデレとやらをするとキュンキュンするって言うのは嘘ではないか」


(年を考えてー、キュンキュンとか耳が腐る。目が腐る)

――――――――――

―――――


部屋を出るとさっきいつの間にか消えたジィさんの精霊がいた


ご丁寧に帰り方を教えてくれた

どうせなら言葉じゃなくて連れて行ってほしかったなーと思いつつ、グッと思いを飲みこむ





まだ入学式なのかな

それに、在校生も今日は休みなのか歩いているとき全然すれ違うことはなかった



指示通りに歩けば近くに教室らしき部屋が並ぶ建物が見えた



(みんな真面目だなー。一人ぐらいさぼりがいてもいーんじゃないの...?)


そんな馬鹿なことを考えながら角を曲がった瞬間

今まで気配がなかった誰かとすれ違った


私が曲がった時、前方から歩いてきたであろう誰かが曲がったのだ


慌てて振り返る

すると、その誰かと目が合った


誰かは完全に曲がりきる手前で足を止めていた


――――なんて深い闇

誰かとは男で、その男を見た時そう思ってしまった



ほんの数秒のこと

気が付いた時には彼は目の前から消えていた



最後まで私の事をその真っ暗な、闇の様な瞳で睨んでいた


「威勢のいい目つき」


そう言いながら私も再び歩きはじめる

先程のジィさんとの会話からはあまりにも想像できない抑揚のない私の声


≪ミシェル、素が出ている≫


ラクアが私を宥めるような声がした

素、とは本当の自分ということだろう


私はこの一年、社会を渡り歩くための処世術を学んだ


それは、笑顔

それは、愛嬌

それは、媚び


だけどそんな私の仮面を忘れてしまう程、彼の睨みは強烈だった


「今の人、どう思う」

≪どうって?≫


私の問いに分からないというような声音で答えるラクア


多分、彼にもまた並みならぬ復讐心があるのだろう

あの底知れぬ闇、数秒だったけど恐ろしい何かを感じた



私が静なる復讐心だとすれば、きっとかれは動だ。


水面に揺れる波のように静かな怒りに対し、正反対の獣のような怒涛の怒り


何故か親近感が湧いた

でもそれは不確かで、断言できるものではないだろう



≪あまり、首を突っ込むのはやめてね≫


「わかってますよー」



ラクアの忠告に軽く返事をする

私だって、魔力も少ししかないのに馬鹿みたいに目立つ気はない




―――この一瞬の出会いこそ、運命

とりあえず、土下座←

納得できなかった読者の皆様すいません。あれですよ、前書きにも書いた通り消えてしまって...。なきてぇ(ToT)/~~~



でも、ここまで読んでくださってありがとうございました

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