episode0 プロローグ
初めての投稿なので不自然な点や読みにくいところなどあると思いますがご容赦ください。間違いがあれば速やかに訂正しますので気づかれましたらご指摘頂けると幸いです。
桜咲く、別れと出会いの季節、春。俺にとって今年の春は3年間過ごした学び舎に別れを告げ、新しい場所へと旅立つ重要な節目だった。新たな環境、新たな仲間、新たな出会い、俺の新しい青春が始まるーーーーーー ハズがなかった。
希望に満ちた高校生活の幕開けから一カ月が経った。その間に俺はクラス内で確固たる立ち位置を手に入れることに成功していた。
そう、一般的に「陰キャ」や「背景役」などと言われる立場だ。
理想のキラキラとした高校生活は手に入る予兆すら全く見えず、この一ヵ月間は自分はっきりとモブキャラだということを思い知るために用意されたものだったのではないかと思ってしまうほど虚しい日々だった。
やはり、心のどこかでカースト下位で生活する方が落ち着くと思ってしまう自分がいるのだ。これが陰キャの性なのだろうか……
だから高校のスタートダッシュに失敗する。分かってはいるのだ。だが心の持ちようなんてコントロールできるはずもなく…
誰か話しかけてくれないかななんて考えてた結果今に至るというわけだ。
もう諦めたつもりでいるのだがもちろんまだ高校デビューに未練がないというわけでは無い。今からでも一発逆転できないだろうか……
「どうした東っち?元気ないな」
そんな到底実現不可能な事を考えていると、突然背後から声が聞こえ、肩に誰かがへばりついてきた。気道が圧迫されて息が詰まる。
「こら、東が死にそうだぞ。お前は全く……」
新たに聞こえてきた声の主は手早く俺の背後から人を引き剥がした。首が締まりちょっと人に見せられない顔になっていた俺は気道にかかる圧がなくなり、安心して一つ大きなため息をついた。
「てへ?」「………」
騒がしい奴らだが、これでも俺の高校生活を彩る数少ない愛すべき友人だ。
大林 海 そして 小森 滝。
二人は俺の数少ない男の友人だ。いや、見栄を張った。訂正しよう。俺の数少ない友人だ。
自然界の絶妙なパワーバランスを表現したような名前の彼らは高校に入ってから唯一できた友達である。二人にも唯一と使うのか知らんが。
そして自己紹介の際に、緊張でガチガチに固まってしまい妙な自己紹介しかできなかった俺に話しかけてくれたたった2人の恩人である。
「東っち。タッキーがいじめる(泣)」
滝に側頭部を拳でぐりぐりと押された海が唇をとがらせながら、俺に抱きついてくる。ここまでの流れは毎朝の恒例のようなものなので、俺も慣れた手つきで彼を引き剥がす。
「ひどい。2人とも、僕の愛を理解してくれない」
高校生とは思えないほど白くなめらかな頬いっぱいに膨らませ抗議する彼を横目に見ながら俺と滝は雑談を繰り広げた。
友人たちと繰り広げる馬鹿みたいな日々。二人と出会ったことで、そんなくだらなくて、何より大切な日々を送れていた。そう、送れていたのだ。
このままではなんでこのタイトルなんだ?という感じですね。なんとかあと二〜三話で本格的に話を軌道に乗せられれば…と思います。




