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蒼騎士王子と巡る旅路  作者: ユキア
5/17

第5話大和


「ウィリ!」


「レェーネちゃん!?どうして?」


「お前の様子が気になってな。」


「………大丈夫だよ。わかってる。ウィルの方がモテるのはいつもの事だし、別に……」


「俺はまだどちらか選んでいないいぞ。」


「でも……」


「ウィリ。」


ウィリの名を呼びレェーネはウィリを抱き寄せた。


「へ?!ええ?!」


「まだわからないだろ?」


レェーネはそっとウィリの頬にキスをした。


「?!?!」


ウィリは涙目で、赤面する。


「れ、レェーネちゃん?!」


「ほら、戻るぞ?」


「で、でも、」


「嫌か?」


「ううん。」


その日は馬車で3人で眠った。


★★★★


そうして馬車は遂にフィルシュの東の国目前まで来た。


「海!」

「海だね!」


「海かあ。」

目の前には一面に広がる海があったのだ。馬車を船へと乗せ、ここからは船移動することになった。


「フィルシュ、懐かしいか?」


「はい。そうですね。久々の帰郷故、懐かしく感じます。」


「うむうむ、楽しみだなぁ!やまとなでしこ………あ、いや、食事とか……」


「レェーネちゃん、下心しかないね。」


「へー。」


ウィリの指摘にウィルも反応していた。船はあっという間に大陸を越え、島国へと入ってゆく。


「ここが!東の国!大和!」


王子は船から降りると辺りを見回した。


「うむうむ、美人がたくさんだな!」


「レェーネ、どっか遊びに行こっ!」


「それはいいな!ではっ」


「ダメです。王子、これから国の天皇と謁見でしょう?」


「あ………そ、そうだな。うむ。」


フィルシュの言葉にレェーネは渋々頷く。そして天皇の元へと馬車で移動する。


「ふむ!あの着物と言う服着てみたいな!」


「レェーネちゃん似合いそうだね。」


「そうか?」


「うん。」


なんて話しをしていると皇居にたどり着いた。レェーネは天皇と謁見する。レェーネが部屋へと入るとそこには女性が1人と護衛達が周りに立っていた。


「お初にお目にかかります。この国の天皇天照、レェーネ王子のご到着を待ちしておりました。」


「なんと、女帝とは……」


「我々の国では驚くことではありません。過去に何人もの女性天皇が即位しておりますゆえ。」



「女性でも王になれる事、羨ましい限りです。」


「そうですか。」


そうしてしばらく話して2人は謁見を終える。レェーネは馬車へと戻ってきた。


「おかえりー。」

「レェーネちゃんおかえり!」


「うむ」


「どうだった?」

ウィリがそうとう。

「なかなか知的な方だった。」


「へー。」


ウィルは興味なさげに相づちをうつ。そして今夜の宿へとたどり着く。


「ここです。我が国でも随一の接客の旅館です」


フィルシュから立派な旅館へと案内された。荷物を置くと王子はフィルシュの実家へ行くことになる。実家は古民家のような建物だった。


「お兄様!」


「おすず。久しぶりだな。王子、この娘は私の妹のおすずです。」


「妹さん、なるほど。」


王子は妹の手をとると手の甲へとキスをした。


「お初にお目にかかります。王子レェーネです。よろしくお願いします。」


「は、はは、はは、はい!」


そのキラキラした雰囲気におすずは押される。


「むー!」

「………」


それを見て、怒るウィリに呆れ顔のウィルだった。


「お兄様!王子様ってすごく素敵な方なのですね!!」


「ああ、そうだな。」


しばらくフィルシュの屋敷でくつろいだ。そして宿へと帰る。そこでは夕食が用意されていた。



「うむ!これうまいな!」


「はい、そちらは五目飯で……」


「はい、レェーネ、あーん。」


「!」

ウィルがふざけて食べさせようとする。

「そんなのだめだよ!」

ウィリは怒っていた。食事が終わると温泉へと入ろうとする。王の為に貸切にしてあった。王子は迷わずに男湯へと入ろうとする。


「ちょっと、待った。」


ギリギリの所でウィルに止められた。


「何故ダメなのだ!」

「あたり前でしょ?!」


「良いではないか!皆で入るぞ!」


「お、王子、流石にそれは……」


「レェーネちゃん……」


「ウィリ、昔みたいに一緒にはいるぞ!」


「え、ええ?!」


結局男子に混ざってレェーネも入る事になってしまった。



「おい!背中を流せ!」


「なんで、こんな……こういうのは2人っきりの時に……」


なんてウィルはボヤいていた。


「お、王子、タオルはちゃんと巻いてください!」


「そそ、そうだよ!レェーネちゃん!」


フィルシュとウィリは赤面して硬直していた。


「よし、ウィル背中流せ!」


「ぼ、ボク?!」


「ほら、早くしないか。」


「え、あ、う、うん。」


渋々レェーネの背中を流す。

「こ、これは臣下として試されているのか!王子の背中を流すべきだと!」


「大佐、たぶん違うと思います。」


フィルシュとウィリは赤面してあまり見ないようにしていた。


「よし、次は俺が洗ってやろう!」


ウィルの背中を洗う。

「あ、どーも。」

ウィルも平気そうにするが本当は同様していた。

楽しいお風呂が終わると部屋へと戻る。布団が敷かれていた。


「よし!枕投げだな!」


「いいよー。ボクが勝つけどね!」

「ぼ、僕は別に……」


「ほら、やるぞ!ウィリ!」


「がはっ!?」


いきなりウィリがレェーネの攻撃で倒れる。


「フィルシュくらえ!」


フィルシュにも投げられる。フィルシュはなんとか避けられた。楽しい時間は過ぎていった。


多忙のため不定期更新となります。よろしくお願いします。

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