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蒼騎士王子と巡る旅路  作者: ユキア
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第1話 馬車での旅

 

 2度のクーデターを見事に治めた蒼騎士王子こと、レェーネは実質的に国を追い出される事になってしまった。その原因は王妃がついに王子を懐妊してしまった為、女であるレェーネが用済みになったからである。レェーネが国外追放されるのは、生まれてくる王子の暗殺をさせない為である。表向き、レェーネは隣国をまわって知見を深めるようにと、国王に命令された。いつものウィリ、ウィル、フィルシュを連れて隣国周遊を始める。馬車にて、


「あのさ、さっきから思ってたんだけどなんで兄さんが王子の横なわけ?」


「3人は入らないからしたかないだろ?」


「いや、そうじゃなくて……ずるくない?兄さん交代してよ?」


「やだよ。」


「代わってってば」、わ


 言い争いをするウィリとウィル。それをフィルシュがおさめようとする。


「お前達王子に迷惑をかけるな!喧嘩するんじゃない!」


「「ええー」」


「じゃあ、フィルシュが俺の横に来るか?」


 そうレェーネが言った瞬間ウィリとウィルは大佐へと眼を向けた。


「っ!私は、べつに……」


 結局狭い中3人で座った。フィルシュは呆れるばかりである。


「狭いな……」


「兄さんもっとそっちいって!」


「無理だよー!(泣)」


「はあ、やれやれ……」


「それより最初に訪れるのはフィルシュの故郷らしいな!」


「あ、はい!なので今回の同行への許可がでてよかったです。まあ、次からは御一緒できないんですけどね。」


「そうだな。残念だ。」


「ん?なんでできないの?」


 ウィルが聞く。


「フィルシュは大佐と言う身分がある。なかなか一緒に行動する事がむずかしいのだ。」


「へー。」


 馬車は進む。いつの間にか日が沈み夜が訪れようとしていた。夜は馬車を止めて王子は馬車で眠る。後の人間はテントで夜を明かす。


 ウィルは馬車の上へと登っていたのだが、窓から逆さに顔をだす。


「レェーネ、一緒に寝よ?」


「まあいいが。」


 レェーネは馬車の中へとウィルを招き入れる。


「レェーネ……」


 ウィルは隣りに座ると急に手を握りキスをせまる。


「急だな。」


「嫌?」


「いや、構わん。」


「んっ」


「んんっ」

 

 2人は馬車内で濃厚なキスを交わした。


「はっ」

「はぁ。」


「レェーネ、好きだよ。」

 そう言ってウィルはレェーネを抱き寄せる。

「お前なぁ…」


「ね?惚れちゃった?」


「ないな。」


 そう言ってウィルを離す。


「ちぇー。」


 レェーネはウィル、ウィリ達と仮初の恋人の関係を崩すことなく今日まで続けてきていた。そして、キスもする仲になっていた。


「ねえ、もう1回、いい?」


「よかろう。」


「へへ、いただきます。」


 再び口付けを交わす。お互いに舌を絡める。唇を離すと糸が伝った。

「はあ……」

「……」


「きもちいいよね?」


「そうだな。」


「え?本当はボクとキスできて嬉しいでしょ?」


「それはお前だろ。」


「ええー。」


 こうして2人で眠った。翌朝、ウィリが馬車へと入るとそこには、


「レェーネちゃんおはよう!」


「む?ウィリ?ウィルは?」


「ウィルは馬車の上で寝てるよ。」


「そうか。」


 ウィルは馬車内から消えていた。ウィリへの気遣いだろう。


「おはよー王子。」


 そういってウィルは馬車内へと入ってきた。皆で朝食を食べていた時、フィルシュは食事を終えてやってきた。



「……全くお前達は…」


 フィルシュが馬車へと入ると王子からウィルはサンドイッチを食べさせて貰おうとしていた。それに怒るウィリ。フィルシュは呆れてものもいえなくなった。そうして馬車は進んでゆく。フィルシュの故郷へと。

読了ありがとうございます。

少しでも面白い、続きが気になると言う方は是非下の☆☆☆☆☆を★★★★★にして評価していただけると嬉しいです。

また、ブックマークや感想等も募集中です。


これからもよろしくお願いします。



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