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ゲノム・レプリカ  作者: 伊都川ハヤト
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146/408

3-6 大胆に、情熱的に ③



 同日。


 生物準備室の地下。薄暗い照明の下で歌を口ずさみながら、中林は冷凍庫を開いて中のアンプルを医薬品輸送用のボックスに移動させていた。保冷機能のついたそのケースには、他に幾本もの注射器と血液バッグが収められている。 


 もうすぐだと、中林は心の中で呟いた。


 中林は明日からのスキー合宿に、ボランティアとして参加することになっている。学校では老人の姿で通しているので、勿論彼はホテルで待機する役割だ。


 逸る心を抑えて、中林は自分を落ち着けようと歌い続けていた。その最中、彼は度々目を閉じて、瞼の裏に明るい未来を描いている。


 今、中林は、この世界が自分の為にあるのだと信じて疑いもしていない。彼がそう自惚れる程度には、全てが思い描く通りに進行している。


 もうすぐだと、再び中林は心の中で呟いた。

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