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さらば「ハンムラビ法典」

作者: 陶山雅司

 友達に「世界平和のためにはハンムラビ法典を論破しなきゃだめだよね」


 と言ったら


 「ハンムラビ法典はやられた分しかやり返さないからいいんじゃないですか」


 「倍返しは悪いけど」


 と言われました


 でも仮に1万人の人間が100人を殺したら


 1万人の人間のうち100人を殺しますか


 ハンムラビ法典の考えでは世界は平和になれません


 

 ハンムラビ法典の中で有名なのは


 「目には目を歯には歯を」です


 人々がこの考えで生きる限り


 戦争は決してなくならないです


 戦争は過去に起こったことなので


 「目には目を歯には歯を」


 なら


 日本人は今からアメリカ人を殺さないとなりません


 

 「目には目を歯には歯を」


 は人間にとって


 信じやすい考え方です


 その理由の一つは


 何かをされた時の


 「恨み」です


 でもここで


 ロジカル的に考えてみたください


 あなたが誰かに傷つけられたとします


 あなたがその相手を傷つけても


 あなたの傷は治りません


 つまり


 あなたが相手に仕返しをする理由は


 あなたが「傷つけられたから」


 ではなく


 あなたの「恨み」


 に原因はあります


 人間は傷つけられると


 「恨み」に支配されるものです


 でも、その「恨み」に支配された状態は


 おそらく


 人として正常な状態ではありません


 「一時的な病気のような状態」


 と僕は考えます 


 「恨み」に支配された人が他人を傷つけようとするとき


 多分その人は


 「攻撃的な言葉」


 を思い浮かべていることでしょう


 よって


 その「攻撃的な言葉」


 を信じなくすることが重要と思います


 良い方法としては


 その言葉を飽きるまで紙に書くことです


 このようにして


 「攻撃的な言葉」


 から解放されれば


 相手を傷つける必要はありません


 これで「ハンムラビ法典」


 の相手を傷つける必要のない事が分かりました


 でも、もっと大きな問題は


 そもそも「目には目を歯には歯を」が正しいかどうかです


 僕自身のことを書きます


 僕は子供の頃から


 父からやり返すことの無意味さを教わりました


 子供の頃はその考えを信じていましたが


 中学、高校でいじめられ


 やり返す道を選び


 プロボクサーになりました


 その後


 プロボクサーとして二試合連続して1ラウンドKO負けをして


 舌癌を経験し


 9年半付き合った彼女と死別し


 精神病院で5泊も身体拘束され


 僕はやり返そうにも


 やり返しきれない状態になっています


 世の中には人の悪口を聞こえよがしに言う人がたくさんいて


 僕もたまに「目には目を歯には歯を」


 と思う時もあります


 そういう時の僕は非常に怖くなっていて


 電車の中などでも他人が僕のことを怖がって避けるほどです


 そんな僕が何でこんな文を書いているのか


 実は先日、祖母が亡くなったためです


 祖母は生前


 「心の中で人を刺さない」


 と誓った人でした


 そのことを思い出したら


 「目には目を歯には歯を」


 がなんか違うように思えてきました


 だからこの文を書いたのです


 祖母は世界平和を祈った人でした


 僕は世界平和を祈ることをしばらく忘れていました


 ボクシング等もやっていますが


 「目には目を歯には歯を」


 のためではないつもりです


 この文が世界平和の一助となれば幸いです


 読んでいただき有り難うございました


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 将来、AI管理社会になれば、個人の犯罪とかは激減していくと思います。若干ディストピア臭はしますけど。 [気になる点] ハンムラビ法典は、むしろ倍返しさせないための方策だったようです。
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