表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/121

44 情報整理と一日の終わり

遅くなりました。次からユミルちゃんが頑張ります。


3種類を4種類に変更しただけで内容に大きな変更はありません。


あれから質問を幾つかした後にミサキ達に改めて自己紹介をした後、満腹と受け入れて貰った安堵からユミルは大きな欠伸をかいていた。目覚めてからまだ数時間しか経っていないんだが、もう眠いのか……


舟までこぎ始めたユミルを仕方ないがベッドに連れていくことにする。声をかけると近くにミサキ達がいるからなのか両手だけをこちらに向けてきた。無言の連れて行けアピールをしてくるが、恥ずかしそうに若干頬を染めている所が何というかそのグッとくるものがある。


何時も無表情のエミルを見慣れていた俺には今のユミルはやばい。エミルと違って素直に甘えてくれるのは嬉しいのだが、こちらの理性が普段より削られるのが問題だ。


己の理性と闘い何とかユミルをベッドに運び、未だにリビングにいるミサキ達の下に戻りながら現状の問題を確認する。


まず、見たところユミルは魔法が使えていない。確証は無いが今までエミルの時に感じていた魔力の気配が、現在全くといっていいほど感じられなかったからだ。


食事の時もそうだが何をするにも動きが緩慢なうえ、盲目なので誰かの助けがほぼ必須だろう。分かってはいるつもりだったが、エミルが今までやっていた事が如何にぶっ飛んでいたかを再確認させられた。


4種類の魔法を常時発動とか、あれマジでやっていたんだな……


それにしても、魔力無しだとあれ程貧弱だったとは思わなかった。何せ初めて会った時からある程度1人で行動できていたからな。


まぁ、今はエミルじゃなくてユミルだから仕方ないのか。


さてと、知り得た情報の整理と共有しないとな。



「と、言った感じになっている」

『なるほどねぇ。ま、ユミルちゃんの事はジークに任せるわ』

『それが一番だろうな』


現在、委員長から貰った携帯もどきでマリとファルスに今日の事を伝えていた。ハシュマーにはまだ渡してないそうで後日連絡しようと思う。


言動はあれだがあいつも心配してくれていたからな。


『内なる獣が何なのか分からないけれど、一先ず安心ね』

「あぁ、そうだな」


ユミルの話す内容は抽象的で今一分からない事だらけだったが、魔物化し暴走する事だけは絶対に無いと断言していた。


私とあの子がいて負けるなんて有り得ない、だそうだ。


根拠も何も無い言葉だったが、そのたった一言で何故か不思議と今まであった漠然とした不安が無くなった気がする。


もしかしたエミル1人でも勝てしまいそうなんて思ってしまう程に。


『心配なら、ずっと傍にいる事だな』

「ふっ、そうするよ」

「今のファルス君みたいに?」

『っく、そうだ!』

『ちょっと、横で大きな声出さないでよ』


通話をスピーカー状態にしていたので話を聞いていたミサキがにしし、と笑いながら茶化していた。


「夜も更けてきたってのに一緒にいるって事は……お前らも進んでるな」

『どういう意味だ!』

『だ、か、ら、五月蠅いっての!』


ぼすっと何かが当たった音まで聞こえた。この携帯は予想以上に集音力がいいようだな、俺も気を付けておこう。


「大体ですね、何で年頃の男女が同じ屋根の下で生活しているんですか? 破廉恥ですよ。前世ではあり得ませんよ。まぁ、ファルスさん達はまだ精神的に成長しているから目を瞑るとしても、ジークさんとユミルちゃんは犯罪ですよ、ユミルちゃんってぱっと見小学生じゃないですか。それなのに」

「「委員長!?」」

「あぁー、こりゃ完全に酔っているな。目が据わっていやがる」

『何だ? お前らは酒盛りでもしているのか?』

「うふふ、そんにゃところー」


ミサキまで酒が回り始めたようだ、滑舌があやしくなってきているぞ。


久しぶりに飲む酒は五臓六腑に染み渡る程に美味しくて、ずっと飲んでいられそうだ。


もし酔い潰れてしまっても、今夜はいい夢が見られそうだ。


ほのぼのタイム。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ