31 討魔ギルド
今日は早めの更新。
家に来たミサキ達と一緒にご飯を食べ、今日の資源調達のために討魔ギルドに向かう。何故わざわざ討魔ギルドに向かうのかと言えば、それは自分達で手探りで探すよりも既に発見されている所に向かった方が効率的かつ安全だから。討魔ギルドでは周辺の情報を事細かに管理しているので、魔物の種類からそこで取れる資源の事などを聞けば割と親切に教えてくれる。
討魔者の多くは未開拓地での冒険を求めているが、そんな無謀な事が出来るのは実力者か、ただの馬鹿のどちらかのみ。ランクを上げて実力をつけるまでは、安全がある程度確保でき、自分の実力に見合った依頼を受ける。これが鉄則でありルールだ。
つまり何が言いたいかというと、資源調達は割とメジャーで初心者向けって事だ。
「久しぶりに、資源調達なんて行くな。」
「そうだねー。お金がない時は良く行ってたね。」
「そうですね、懐かしいです。」
「そうなの? 私達は今でも行くよね?」
「まぁ、主にエミルが原因だがな。」
そう言われると反論出来ない。何せ主な資源の大半を俺1人で消費しているからな。
そうこうしているうちに討魔ギルドに着いた俺はジークと一緒に受付の方に向かう。ミサキ達は資源調達のついでに出来そうな依頼が無いか探してくると言って、掲示板の方に向かった。
「いらっしゃいませ。本日はどういったご用件でしょうか?」
「資源調達にでも行こうと思って。」
「お2人で、ですか?」
「そうです。」
「では、こちらに登録証をご提示ください。」
「はい。」
こう言うのはジークが全部やってくれるので、俺は周りの様子でも観察する。和の国でもそうだったけど、ガタイのいい人が多いな。中身はまぁ、あれだけど。
「確認できました。Eランクのジーク様とエミル様ですね。」
「はい。」
「あの、こう言ってしまっては何ですが、資源調達でも魔物はいるのでお2人だと少々、いいえ、大変不安なのですが。」
絶対言われると思った。和の国も最初はジークと一緒に2人で行くと言ったら、同じ反応をされた。どこに行っても最初はやはり子供扱いされるらしい。早く大きくなりたい。
しかし、それは仕方のない事だった。いくら討魔ギルドとは言え、兄? と仲良く手を繋いで後髪にリボンをつけた真っ白で可愛い少女を、魔物がいる場所に行かせる事には誰だって不安に思うだろう。
「あはは、大丈夫ですよおねーさん。」
「俺達も一緒に、ついて行くからよ。」
いつの間にか依頼を受けてきたミサキ達が俺達の下にやって来た。
「はいこれ。登録証。」
「あ、はい!承ります。」
受付の人は少し怪訝そうにしていたが、3人のランクを見てすぐに考えを改めた。
「Bランクの方々が3人もいらしゃっれば、こちら側が言う事はありません。それではこちらの地図をご確認ください。」
地図を受け取りいくつかの情報を確認した後、出発する事にした。
「先ずはここから200キロ離れた場所に、食材となる野草が生えているそうだ。」
「馬車は無いから、徒歩と考えて6、7時間程かしら?」
「魔力の消費を考えたら、それぐらいが妥当か。」
「偶にはいいんじゃない? 皆でお散歩って感じで。」
「おー。」
そんな感じでゆったりとした資源調達が始まった。
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