表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/121

閑話2 目的と邂逅

これにて一旦閑話は終了。次からエミルのお話です。

マリティモ第3王女、もとい木下麻里(きのしたまり)とファルス、増田隆(ますだたかし)に牢屋越しで再会を果たした俺は数日後に釈放された。


マリの働きによって無罪放免となったのだ。まさかマリと隆がこの国にいるとは思ってなかった。しかも、王族とその護衛とか随分と俺と差が出たものだ。


前世では幼馴染だった2人は見た目と身分が変わっても中身は全然変わっていなかった。マリは相変わらず生意気だし、隆は真面目な奴だ。


特に隆は前世からの変わり様が凄かった。話し方もそうだが、ぽっちゃりだった腹や愛くるしい顔の面影も無く、今は短い黒髪に茶色の瞳をした伊達男になっていた。


解放された俺は今までやって来なかったこの世界の勉強を始めた。今まで我流で使っていた魔法の使い方から、歴史、他の国の情報など様々な事を覚えていった。


お金や勉強に必要な物はマリと隆が俺に無償で貸してくれた。本当にこいつら大人になったな、見た目は子供だけど。


大きな借りが出来てしまった。あいつらは気にしないだろうが、いつかこの恩は必ず返す。



それから4年が経って俺は14歳となった。この世界の知識を蓄えた俺はマリ達と交わした約束を果たしに、武の国を旅立つ事にした。


その交わした約束とは、この世界にいるクラスメイトを見つける事と、魔王の厄災について調べる事だ。


自由に動けない2人に変わって俺が世界を旅する事になる。それには命の危険を伴うが昔の俺とは違う。俺はあの時自惚れて失敗した、二度と同じ間違いは起こさない。


さぁ、旅立ちだ。



それから1年が経って俺は魔剣士のいる和の国へとたどり着いた。ここに来る途中に技の国によって調査したが、転生者らしき人はいなかった。


俺と同じ様に旅立ったか、もしくは既に亡くなってしまっているかも知れないが、どちらにせよ俺の旅はまだ始まったばかりだ。


転生者の情報は無かったが、魔王の厄災については新たな情報を手に入れた。


武の国で分かっていた事は、今から1000年以上前に

も同じ様に魔王が現れ、それと同時に各国から勇者と呼ばれる者が立ち上がり、魔を討ち滅ぼした事ぐらいだ。


そこに新たに技の国で得た情報では、魔王と勇者はユニークの使い手で一騎当千の力を有していた、その中でも魔王は魔眼『魔を統べる瞳』を使い、魔物を支配していた、という記録を見つけた。


これにより勇者はユニーク持ち、つまり転生者である可能性が高くなった訳だ。後は魔王は魔物が関連してくる事も分かった。


和の国では一体どんな情報を手に入れられるだろう。他の転生者がいると良いんだが。


先ずは魔剣士に挨拶しに行こう。変に誤解を受けてまた捕まってしまったら困るからな。


街で聞き込みをすると魔剣士はバルドと言う名前だそうだ。今は城内で幼い子供と暮らしているとか。


結婚していたのか。まぁ、あれだけ強くて渋い男なら女の方が黙ってないだろうな。


俺はマリから貰った王族の紋章を見せてから、城の中に入っていった。



「誰かと思えばあの時の小僧か。」

「あの時はどうも。おかげで更生出来ましたよ。」

「ほぉ、そうかい。それで何の用でここに来たんだ?」

「実はーー」


俺がここに来た目的を話してしばらく滞在する事を認めて貰った。転生者については人探しと言ってぼかして伝える事にした。


「なるほどな、そう言う事なら問題ないだろう。それでこれからは私用なんだがちと頼まれてくれないか?」

「何ですか?」

「とある事情で子供を保護する事になったんだが、その子と友達になってくれないか?」

「友達、ですか?」

「そうだ。頼めるか?」

「そう言う事なら大丈夫ですよ。任せて下さい。」


そうして俺はエミルと出会う事になった。そしてこの出会いが俺の人生を左右する事になる。


面白いと思ったらブクマ、評価、感想等お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ