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プロローグ1

初投稿です。

「今日こそは・・・」

そう言って俺は何年間も開くことができなかった扉を開いた。

佐藤洋太 20歳

高校1年の時に人間関係のトラブルによって引きこもりを決意。そこから5年間引きこもっていた。


二階の自分の部屋から下の部屋に降りると

「・・・あんた大丈夫なの?」

「心配してたんだぞ」

そう泣きながら声かけてくれた両親を見て俺は泣きそうになるのを隠し

「ちょっとコンビニ行ってくるわ!」

そう言って玄関のドアを開けた。


俺が今日、引きこもり脱退を決意したのは高校に通ってたときにいじめられていた女の子を助けたのだが

その子が結婚するというがわかり、自分も変わる決心ができたからだ。


「あの子を助けたからいじめられたんだけどなぁ」


そうひとりごとを呟き、道の角を曲がると


キキィーー


そんな摩擦音ともに体に途轍もなく大きな衝撃があった。体中が熱くなり、遠のく意識の中で俺は自分の死を意識し始めた。


「えぇ〜これで死ぬパターンかよ。」


そんなテンプレで死ぬような感じに悪態をつきつつ、意識がなくなって行くのを感じていた。



バァと目を覚ますとそこは5年もこもったはずの自分の部屋だった。しかしどこか違う、それは部屋の

綺麗さからなんとなくわかった。


「あれ?ここ俺の部屋・・・だよな」



ベットから立ち上がると自分の身長が縮んでいるのがわかり、部屋の鏡を見るとそこには引きこもり1年目、つまり高2の時の俺が写っていた。


「マジかよ・・・これタイムリープってやつか?」


いろんな角度から見て見ても正真正銘、高2の時の俺

しかも、もう捨てたはずの制服まであった。


「どうすりゃいいんだこれ」


そう思いながらもこれは自分の社会復帰のチャンスだと思い、学校に行くことを決意した。


「懐かしいなぁ〜この制服!」

そんな感じで制服に着替え学校に行く準備をし、

2回目の行為に慣れを感じつつ自分の部屋のドアを開いた。そして下に降りると、両親がいて


「・・・あんたその格好?」

「無理しなくてもいいんだぞ」


と泣きながら声をかけてきた。両親は5年間も変わらず俺のことを心配していてくれたことに気づきその場で泣いてしまった。



学校に着くと色んな奴からの好奇の視線に晒されてた。「まぁそうなるなよなぁ」と予想通りの結果に

一人、納得していると


「さ、さ、佐藤君!学校来てくれたんだね!」


そう言って来たのは田原あゆみ

身長は160ぐらいの小柄で髪は栗色のショートボブ、

目は大きく美人というよりかは小動物みたいな

可愛さがある。


「う、うん そろそろ行かなきゃなって」


5年ぶりにする会話に困惑しつつも、会話をしたことに多少の嬉しさを感じていると


「私、佐藤君のこと心配で、なんで急に学校こなくなったのかわかんなくて、電話しても繋がらないし、

私のあれが原因なのかなって思って」


そう言ってこっちの顔を伺う田原は

高1の夏みんなから孤立し、いじめられていた。

それを助けた俺はクラスから孤立してそのまま引きこもりになったんだ。

まぁそんなことを言えるはずもなく


「お前が原因じゃねぇよ。」


そう言って自分の席に向かって歩いて行った。


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