積荷の搬送クエスト!②
「ありがとうございます……。だいぶ良くなりました……」
エリゼの真っ青だった顔色が、少しよくなっているように思える。
ーー乗り物酔いはクレリックの回復スキルで治らないのだろうか?
「まあ、あれだけ揺れる竜車でUNOなんかしたら当然、酔うだろうな」
「私は平気だったんだけどなぁー……」
「すいません。UNOというゲームがあまりに面白かったもので……」
「……そういえばこのせか……ステラ国には、UNOとかトランプとか、遊戯玩具が少ないよな」
「トランプ……?」
「カードゲームをするための玩具だ」
二アスティには玩具が少ないように思える。
生前世界知識を活かせば金策が出来るかもしれない。
どこかに玩具の開発を引き受けてくれるような人材がいれば、それも可能かもしれない。
「亞里亞、この世界……じゃなくてステラ国でそういった玩具を作れば売れると思わないか?」
ドレーネとエリゼには、俺達が違う世界から転生してきた事は言っていない。
トラブルを避けるためにも言わない方が無難だろう。
「確かにそうね……。大ヒットするかもしれないわ! ……でも、企画、アイデアを誰に依頼すればいいのかしら?」
「そういうのは、多分、雑貨商人さんに相談するとよいかもです」
「うん、そうだね。雑貨商人だねー。今回の任務はウル国の雑貨商人さんに荷物を渡すのが目的だから、そのときに提案してみようか! UNO楽しかったもんね」
「エリゼも回復したな。そろそろ出発するか」
「わかったわ。……ししゃも。またお願いね」
気が付けば亞里亞がレックトルに奇妙な名前をつけていた。地竜にししゃもと名付けるあたり、彼女のネーミングセンスが疑われる。
「それじゃあ行きますかぁー!」
「みなさん、すいません。お手数かけましたです」
「気にするなエリゼ。お前はそういうポジションだから」
「ポ……ポジション言わないでほしいです……」
一同に笑い声がこぼれる。
今度は亞里亞がレックトルの手綱を引くと、ウル国に向けて、竜車はまた走り出した。




