橘 亞里亞!③
「ギルドクエストを手伝ってもらう相手を探していたが、俺のレベルや、ステータスを見ただろ?」
「みたわ。そんなごっつい武器担いでレベル8って、どういう事よ。って思ったわ」
「ステータスポイント割り振り画面までは見てなかったか……。じゃあ、もう一回みてくれ」
俺はステータス画面を開き、亞里亞に見せる。
「…………何よ? これ……。何で《strを上げる》ボタンしかないの⁉︎」
「神様に『俺はstrengthしか上げない。《strを上げる》以外のボタンは消してくれ』と、言い切った」
「嘘でしょ⁉︎ ……戦士でdexterityを上げなかったら攻撃が当たらないじゃない! …………クビキさんたら何、愉快な事してくれちゃってるのよ!」
ゲラゲラと笑いながら指摘する亞里亞。
「だから現状詰んでるわけだ。 ……攻撃が当たらないんだからな。敵を選んでレベルを上げなきゃいけない。 ……現状の対策としては、動けない敵を狙う、スピードの遅い敵を狙う、dexterity装備をつけるくらいだな……」
「それって……的が大きければ攻撃も当たるんじゃないの?」
「いや、わからない。大きいのと戦った事無いしな…………」
「試してみる必要がありそうね。今日手伝ってもらいたかったギルドクエストの敵が大型モンスターよ。手伝って貰えると助かるわ」
「いや、俺、レベル8なんだが大丈夫か? 戦力にならないと思うのだが……」
「いや、モンスターは一人でも、倒せるんだけど、倒した後のモンスターのお肉が持てないのよ。あたし一人ではね」
「なるほど、荷物持ちか」
「大型モンスターへの攻撃が、どうなるか見たいものね」
「当たるといいんだが……わかった。手伝うよ」
坑道での戦闘、魔犬はおよそ2メートル程だったが、素早さも高く、ドレーネのサポートが無ければ攻撃など、カスリもしなかった。
嫌なイメージは払拭できない。
「それじゃあ冒険者ギルドに行くわよ。クビキ、あなたにも倒したモンスターのお肉は分けてあげるわ」
「オーケー。そりゃ、楽しみだ」
エリゼに事情を話し喫茶店を出る。
亞里亞は再度俺の手を引き冒険者ギルドへと向かった。
【ジャイアントカウの討伐:ステラ領南の海岸付近にジャイアントカウが目撃されました。討伐をお願いします】
「こいつのお肉が美味しいのよ」
「そいつは楽しみだな」
きっと晩ごはんは焼肉です。




