レベル7と都会暮らし!
「ぷはぁー‼︎ 生き返る……」
冒険者ギルドで討伐報酬を受け取った俺達は、エリゼとドレーネが暮らす借家に帰り、ジャイアントデスワームの汚れを落とす。
【ジャイアントデスワームの討伐】
クエストの成功報酬は、15000Sだった。
通貨単位はSとなっており、このステラ国領土だけで使える貨幣である。
物価は生前の日本とあまり変わらない。
15000円が成功報酬だと考えれば分かりやすいだろう。
そして無心で200を超えるジャイアントデスワームを倒したのだ。
ステータス画面を開くとレベルが2も上がり、7になっていた。
与えられたステータスポイントを、10ポイントstrengthに振り当てる。
『strength:35』
数値だけ見たらレベル15の戦士ステータスとなんら変わりない。
あまり深く考えずに、シャワー室へと逃げ込み、現在に至る。
キッチンでは先に汚れを落としたエリゼとドレーネが、俺の歓迎会と討伐成功の祝杯をあげるのだと料理を作ってくれている。
旧友の繋がりとは本当にありがたいもので、感謝してもしきれない。
シャワーを止めて、リビングに戻ると数種類の料理がテーブルに並べられていた。
『ビーンズのトミティエ煮』
みずみずしい高タンパク質のステラビーンズと、赤色をした野菜、トミティエをすり潰し、ピューレ状にしたものを鍋で煮込む。
ブロック状に切ったステラ産のホロ鳥肉を加えて、調味料と香辛料で味を調えた料理。
この二アスティの世界で、俺が一番好きな食べ物だ。
『シーギルの塩焼き』
ステラ海に生息する、比較的に安価な魚で、内臓を綺麗に取り除き、塩を揉み込みそのまま火にかけたもの。
淡白な味だが、シンプルに塩だけという味付けは、素材の味を引き立たせる。
ちょうど今の時期が旬で、脂がのっている。
『ステラリーフとグリーンミルフのサラダ』
ステラ領北側の高山地帯で栽培されているステラリーフとグリーンミルフのサラダは、緑の葉菜である。
ビタミンや食物繊維を多く含み、朝露がつくような早い時間に出荷された野菜は、とてもみずみずしい。
口の中でシャキッとした歯応えのグリーンミルフは、目で見て楽しみ、食べて美味しい。そんな食材だ。
『ロックボアの照り焼き』
これまたステラ領北側で畜産されたロックボアの肉を使った料理だ。
豚肉と味が似ていて、歯応えとクセが少しある。
そのロックボアのバラ肉にステラビーンズの熟成液と甘味材、酒でソースを作り焼いたものだ。
ここ、ステラ領全土で広く親しまれ、軽食屋のメニューなど定番の献立となっている。
『ホロ鳥とオニヲンのスープ』
この世界二アスティで、驚いたことの一つ。
玉ねぎと似た見た目、似た味の、ほぼ玉ねぎと言っていい野菜が存在していたことだ。
加えて言えば、名前もオニヲンと、よく似ている。
火を通したホロ鳥を手で裂き、オニヲンスライスを鍋に入れ、灰汁を取った後、シンプルに塩と香草だけで味を調える。
ステラの街でも、割とポピュラーなスープだ。
「めちゃくちゃ豪華じゃないか!」
「クビキさんのために奮発しちゃいました!」
「そうだぞ、クビキー! これから美女二人とともに住めるんだからなー! 感謝したまえよ」
ーー……えっ?
「え、俺住むの? ここに?」
「そうだよ。宿に泊まる金もないでしょ?」
「うっ……」
「クビキさん、好きな時に腕を組んでいいと言いましたもんね‼︎ ………………ふふふふ」
「ううっ…………」
「ま、当然家賃は払って貰いますがね! 私とエリゼだけじゃ、この家は広いからね。これからギルドクエストを受けて、のし上がっていこうって意気込んでるのだから、私達はチームだよ」
「一日一回ギルドクエストでお金を稼ぐのです! クビキさんとのハッピーライフです!」
こうして、少し残念な美女達の元に転がり込んだ俺は、これから先、自分の理性を抑えられるかが不安だった。
神喰 クビキ・レイフォード・エルミラント18歳。
都会暮らしを始めました。




