そして話は現在へ!
神喰 クビキ・レイフォード・エルミラント
18歳。
冒険者育成学校を卒業して、しばらくの月日が流れた。
この世界の言語を完璧に習得し、モンスター学、ステータス知識学など必要な知識は全て頭に叩き込んだ。
レベルは5
装備品は
鉄の棒
バングル(dexterity+3)
ステータスは
『strength :25』
『defense :0』
『intelligence :0』
『mentality :0』
『dexterity :3』
『vitality :0』
『agility :0』
そして今日こそ旅に出るのだ。
思えば冒険者育成学校に旅立った時から早12年。
月日の流れは早いもので、あっという間に過ぎ去ってしまう。
12年の間で変わってしまった事がいくつかある。
まず俺が直面している問題。
リーステル村から王都ステラへと交通手段だった竜車が運行停止になった。
理由は利用者が少なかった事である。
その結果、冒険者ギルドがある王都ステラには徒歩で行かなければならない。
しかし、その道中にある常闇の森には、素早いモンスターが溢れかえっている。
個体の強さは大したことはないが、数の暴力が酷い。
1対20くらいで襲いかかってくる。
だが、たとえ20匹で襲ってこようが、普通に戦えれば問題はない。
普通に戦えないから問題があるのだ。
問題があるのは俺の攻撃が当たらない事である。
当たらないなら、当てなければいい。
常闇の森は駆け抜けよう。全てをスルーで駆け抜ければいいのだ。
俺は荷物を担ぐと、村を飛び出した。
12年間で、様々な事があった。
冒険者育成学校で友好関係を育んだギド、ドレーネから何通か手紙が届いたりもした。
書いてある内容はレベルが上がっただの、ギルドクエストで功績をあげただの、浮ついた内容ばかりだ。
ーーふざけんな。超羨ましい。
「今度はクビキと一緒にクエストを受けたいな」というドレーネからの手紙で、ドレーネの印象は女神に昇格された。
女神から、クエストのお誘いを受けたら?
当然行くでしょ。
走る。走る。走る。走る。少し休む。また走る。
その繰り返しで、俺は常闇の森へと差し掛かる。
王都ステラへ行くために、ここを何とか突破しなくては。
「さて、いきますかね」
ーーうおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎
『キィー‼︎キィー‼︎キィー‼︎』
スリングバットが俺に群がり噛み付いてくる。
「いってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」
ーーここを越えれば、王都ステラまでは問題無く行けるんだ‼︎
「あっ!乳首は反則っ‼︎」
冒険者ギルドでクエストをこなさなければお金を稼ぐ事は出来ない。
王都ステラの大地を踏みしめなくては、何も始まらないのだ。
待ってろクエスト。待ってろ夢の異世界ファンタジー。
「ぬがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
常闇の森を抜けた俺を祝福するかのように、眩しい太陽の光が降り注いでいた。
肩で息をしていた身体を落ち着かせると、王都までの道をまた歩き出す。
空は青く、雲は何処かへと向かい、風が頬を伝い、走っていった。




