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プロローグ
・・・・・・・・・序文・・・・・・・・・
あの頃に比べ私も年老いた。
顔の皺の数だけ、人生の荒波を越えてきたつもりでいたが、未だ君の背中すら見えてこない。
齢二八にして命の火を燃やし尽くしていった、君の姿こそ
私の憧れであり、私の過ちであると思う。
そう。君と出逢うことは必然だった。
君にとっては偶然かもしれないが
私はそう、思いたい。
だから、君と出逢った事を然たるものとする為、私はペンをとろうと思う。
この手記を
親愛なる友にして
大罪人レヴィ・ゴードンに贈る。
『ユリウス・アルベール 著』