表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真・恋姫✝無双 魏国 再臨  作者: 無月
反董卓連合
49/111

 後日談 【緑陽視点】

短いです。

実はこうでした。

「―――― 以上が、洛陽にて樹枝殿の採用までの報告です」

 樹枝殿と別れ、私は陳留の城にて報告を行っています。

 場所は華琳様の執務室、その場にいるのは華琳様、黒姉さま、桂花様の三人であり、私が顔を上げると、華琳様が桂花様へと視線を向けました。

「まさか・・・ ね」

「こうなるとは、流石の私も想定外でした」

「本当、採用されるなんて・・・・」

 三者三様、わずかに口元を動かし、ついには堪えきれなくなったように一斉に笑い出しました。

 しかし、黒姉さまに指示されていたとはいえ、我ながら名演技だったと自負しております。あの時の樹枝殿の表情を私では表現しきれないことが惜しいほどに。

「しかし、華琳様はこれを見越して樹枝殿をあの場に送り出したのではなかったのでしょうか?」

「いいえ、あなた達(司馬八達)ですら掴めない洛陽の情報を・・・ しかも、個人的なことまでわかるわけがないもの」

 私が問えば、華琳様は何とか笑いをおさめながら、答えてくださります。

「あの愚弟の女顔がまさか、ここまで・・・ ぷぷ、それとも洛陽まで樹枝を題材にした本でも出回っているんでしょうか?」

 最後に黒姉さまへと視線を向ければ、初めて見る黒姉さまの声をあげて笑う姿に少し見惚れてしまいます。この姿を、姉妹全員の時にもう一度見たいものです。やはり、姉さまたちの笑顔が私は一番好きなのです。

「私もまさかこうなるとは思っていませんでした。

 笑いのタネになればそれでいい、程度の物でしたからね」

 黒姉さまの言葉に、お二人も表情を元に戻し、一斉にある言葉をおっしゃいました。

「「「まさか、採用されるなんて思っていなかった」」」

 ・・・・さすがにここまで言われると、少々不憫になってきます。樹枝殿、強く生きてください。

 そして私は、そんな樹枝殿がより強く生きていけるようにしっかり踏みつけたいと思います。麦は踏むと強く育つそうなので、それに倣いましょう。

「それでは私は、このことを冬雲様以外の武官、文官の皆様に広めてまいりますので。失礼いたします」


 その日、陳留のあちこちで笑みが溢れることとなる。

 同日、ある都にてくしゃみがとまらない女顔の男がいたという。


次はそろそろ彼の視点に戻ります。

ようやくこの章の始まりが出揃いましたね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ