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 過ぎ去りしものと今だからこそあるもの 【霞視点】

月曜に書いたストックを投稿ですね。


・・・視点変更の方が最近、サブタイトルがしっくりきますね。というか長い。

そして、無駄に意味深。

作者は早く投稿して、流琉と本編を考える時間を増やしたいと思います。

読んでくださる方が多いので、やる気が増加されています。

本当にありがとうございます。


読者の皆様、本当にありがとうございます。

「あー、空が青いなぁ」

 ウチは晴れ渡る空の下、あの日を想って立ってる。

 目の前にいる、多くの黄巾の兵たちなんて見とらん。

 ウチが今、一番会いたい、見たいのはたった一人だけや。

「あぁ、会いたいなぁ。一刀」

 そう言いながらウチは、迫りくる兵たちに偃月刀を振るう。

 縦横無尽に刃を走らせて、愛馬を足のように使う。

 ちゃうか、足以上に有能なウチの相棒は察してくれる。ウチが行きたい方向へ、行ってくれる。




 ウチが見とったのは、いつも強い奴やった。

 恋、惇ちゃん、関羽・・・・ もっとたくさん()ったし、毎日が楽しゅうてどうしようもなかった。

 武しかない、戦うことしか知らん。

 それでええって、今でも信じとる。

 後悔だって、なーんもあらへん。

 そんなウチを一刀は、自然と変えてったんや。

 一刀はきっとなんもしてへんって思ってるやろし、ウチもなんかしてもらったんわけやないと思う。

 最初はほんとに、『どうしてこんな普通の男が、こんなとこにおるんやろ?』って思っとった。

 武もない、これと言って文があるわけやない。華琳みたいに何でもできるわけやあらへん。

 馬も下手糞で、酒も弱い。誰にだって優しいお人好しや。

 やけど、なんちゅうか・・・・ ずっと、見ていたくなっとった。

 誰と居ても笑って、一般兵でも楽しげにしとる一刀は眩しくてたまらんかった。

 一刀の傍にはいつも誰かの笑顔があって、見とるこっちも幸せな気持ちになれる。そんな一刀は、ウチにも当たり前のように手を伸ばしてくれた。

 強ない酒を付きおうてくれて、ウチのために『雰囲気』を教えてくれた。

 『宙天に輝く銀月の美しさに乾杯』

 華琳に教わった言葉を言うて、ウチがあんまりも笑うもんやから一刀は拗ねとったっけ。でも、ウチがそれ言うたら二人で大爆笑。

 ウチにすら当たり前に『女の子の幸せ』ちゅうもんを教えてくれた。

 幸せやった。

 ウチ、初めて『あの瞬間に死にたい』って思った。

 でも同じ(おんなじ)くらい強く『死にたない! ずっと、一刀と一緒に生きてたい!!』って思ったんや。


 でも、戦乱はいつか終わるもんや。ウチはそれがわかっとったし、覚悟しとった。

 ウチみたいな戦いの中でしか生きれんもんは、この国に居れへん。

 華琳たちが作る未来にウチみたいなのは邪魔なんや。

 そう思っとった。

 そんなこと考えて、一人城壁にぽつーんと座っとったら、また一刀は来てくれたんや。

 いっつもそうや、桂花や惇ちゃん辺りは認めへんやろけど一刀はいつもみんなが困ってる時来てくれる。

 『どうしたんだ?』なーんていうて、誰にだって手を伸ばすんは誰にだってできることやあらへん。

 一刀が、一刀だからしてくれるんや。

 武しかないその未来(さき)をぐじぐじ悩むウチを『大切で、必要な人間』って、言うてくれた。

 でも武は、ウチの存在意義やと思っとった。

 それがないウチなんてただの血袋や、って考えとった。

 そんなウチに一刀は、『西方にでも旅するか』って、言うてくれた。

 ウチはそれを信じとった。


 あの日、風からあの報告を聞くまでは。


「皆さん、宴の最中に大変恐縮ではあるのですが、聞いてほしいのですよぉ」

 宴の中で皆がざわついて、風の話をまともに聞こうとはせんかった。

「お兄さん・・・ 北郷一刀はつい先程、天へと還りました」

 やけど、次の言葉が聞こえた瞬間に宴の席は静まりかえとった。

「ちょ、冗談キツイで? 風」

「風は冗談が得意ではないのですよ、霞ちゃん」

 ウチの言葉に風はいつもの声で返して、ウチはそれが癇に障った。

「・・・・清々したわよ、あんなのいなくなって」

「一刀が? どうせその辺、うろついてるだろう。なぁ、秋蘭」

「私のせい、なのか・・・? まさか、あれが・・・」

 強がる桂花、事実であることを拒む惇ちゃん、思いつめる秋蘭。

「・・・・僕、兄ちゃんを探してくる」

「そ、んな・・・・ だって、今やっと兄様の好物が出来たのに」

 外へとあてもなく駆け出す季衣、手に持った料理の皿を落とす流琉。

「隊長が・・・ まさか・・・」

「嘘に決まってるの! だって、隊長は・・・ 隊長はぁ・・」

「待ちぃや、二人とも。まだ、話は続いてる。それ、聞いてからでも遅くはないやろ?」

 顔面蒼白になる凪、泣き崩れる沙和、必死に冷静であろうとする真桜。

「嫌! 嫌だよ!! 絶対嘘じゃなきゃ、嫌ぁ!!」

「そうよ! だって、だった一刀は約束したのよ?! ちぃたちの三国統一を見るって・・・・」

「姉さん、落ち着いて。大丈夫、きっと何かの間違いよ」

 あたりはばからずに混乱する天和、泣き出す地和、認めようとしない人和。

「風、それを華琳様は?」

 辛そうな目で真偽を確かめようとする稟やって、唇を噛みきらんばかりにしとった。

「お兄さんを最後に見届けたのは、華琳様なのです。

 そして風は今、華琳様の元へ誰も行かせるつもりはないのですよ」

 その目は戦場で華琳に策を献上しとった時のもんより真剣で、譲れないもんを持っとった。

「ウチらがそれで納得すると思っとんのか?!

 『帰りました』の一言で納得できるほど! 華琳にとっても、風にとっても一刀はどうでもええ存在やったんか!?」

「・・・・だとすれば、どうだというのですかぁ?」

 風のその一言で、その場の全員が殺気を放った。

「許さへん!!」

 ウチが手を振り上げて、張り手をかますと風は呆気なく吹っ飛んでいった。もう一度と思い掴みあげると・・・・ 風はただ悲しげな顔でウチを見るだけ。

「・・・・悲しくないわけ、ないのですよ」

 小さな声やった、か細い声やった。

 やけど、その声はやけに響いとるみたいやった。

「気は済みましたかぁ? 霞さん」

 起き上がる風はいつも通りで、さっきん言葉が嘘みたいやった。

「他の方も風で気が済むのなら、いくらでもどうぞぉ。

 どうしてお兄さんが還ったのかは、誰にもわかりません。その上で『お兄さんが居なくなった』事実からは目を背けないでください。

 お兄さんが望んだこと、夢見たことを、ここに居る皆さんならわかると思いますが?」

 風のその言葉に、誰も言い返すことは出来んかった。

 誰も知らん筈がなかったんや、一刀が望んでたことなんてわかりきっとったから。




「だから、ウチ嬉しかったんやで。一刀」

 ウチは笑って、空を見る。

 あの赤い星落ちた時、全部全部思い出したん時・・・・ ウチは嬉しくてたまらんかった。

 『一刀はこの空の下に居る』、それだけで十分やったんや。

 どうしてなんかは、頭のようないウチにはわからへん。

 わからんでもえぇ。ただ今は

「会いたいなぁ」

「霞殿ーー!」

「霞・・・」

「おぉー、音々音に恋かぁ。終わったんか?」

「ん・・・・」

「終わりましたぞ、お疲れ様なのです。二人とも」

 頷く恋を見て、ウチはその頭を軽く撫でる。あぁ、ホンマ二人とも可愛えぇなぁ。

「ありがと、音々音。

 さっ、帰ろか。恋」

 そう言って、ウチらは洛陽へと帰って行った。



「戻ったでー、月、詠、華雄、千里」

 そう言って玉座に入ると、屑が()った。

 あっ、まちごうた。十常侍の馬鹿共がアホ面下げて、月たちをたかっとった。

 あり? まちがっとらん?

「邪魔やで、十常侍の無能共」

 ウチはわざと苛ついたふりして、しっしっと手を振りながら中央まで歩く。

 そうしてると千里がウチに一瞬すまなそうな顔して、目で謝ってくる。

 千里が謝ること、ちゃうやろ。

「霞! ちょっと・・・・」

 詠の怒るような声なんて、ウチ聞こえんもーん。

「恋・・・・ お腹すいた。

 機嫌、すごく悪い」

 おぉ! 恋まで乗ってくれるんか。ノリ、意外とえぇやん!!

「そうだな、私も内容が進まない話にいい加減飽き飽きしたところだ」

 おぉ!! 華雄までか!

 でも、アンタにはちぃっと怒らんといかんかな?

「そうやでぇ?

 ウチら今、黄巾賊とかいうあんたらが全く動かんところの小部隊を潰してきたんで気が立っとるんや。

 腹も減るし、苛々しとるし、目障りやからとっとと失せや!」

 ウチがそう怒鳴ると、蜘蛛の子散らすように十常侍のアホ共は逃げてく。

「ざまみぃや、逃げてくで」

 ウチが笑いながら、華雄を軽く睨みつけた。

「そんで? アンタは何やっとったんや? 華雄。

 まさか、三人の傍に居ったんは飾りとか抜かさんよな?」

 何しとるんや? このアホは。

 ウチらが何のために、一人は必ず三人の傍に置いてると思ってるんや?

「くっ! だが、私は武官だぞ! 文官相手に言葉で勝てるわけあるまい!」

「ウチが今、言葉であのアホ共に勝とうとしたか?

 武があるなら威嚇くらいせぇ、三人を守るんがここに残ったもんの役目や。

 そう言うたやろ? 華雄、あんたも頷いたやろが!」

「霞、そんくらいにしときなって・・・」

 千里の止めに入る声がして、ウチは舌打ちしながらもう一度華雄を見る。これだけははっきり言っとかんと、気が済まん!

「ウチら武官は矛で、盾や!

 守るべきは誇りでも、自分でもない! その後ろのもんやろが!!

 ちゃうか?! 華雄!」

「ぐっ・・・・」

 何にも言い返さなくなる華雄を見ながら、ウチはもうええかと思い背を向けた。

「でもまぁ、さっきの乗ったところに免じて許したるわ。

 次は自分で何とかできるやろ?」

「・・・あぁ、すまない」

 華雄の謝罪に頷きながら、ウチは次に詠を見る。詠ならまだ仕事知ってそうやしな。

「詠、もう仕事ないか?」

「え? 少しは休みなさいよ。霞。

 アンタずっと働きっぱなしでしょ?!」

「動いてたいんよ。

 ウチに出来るのはこのくらいや、せめて出来ることはやらせてや」

 ウチだけ何も出来んのはいやや。

 きっとみんな、動いとる。

 あそこに居たみんなが、あの日の続きのために動いてるんや。ウチだけじっとはしてられん。

「体を壊したら、元も子もないわよ?」

「こんくらいで壊れるような、やわな体してへんて。心配性やなぁ、詠は。

 ちゃうか、優しいんやな」

「霞!」

 ウチは赤面する詠を見て、怒られんうちに駆け出していく。


 さて、兵の調練でもしよか。

 頭使うことはウチには無理や。なら、少しでも兵の練度あげて、一兵でも多くの使える奴らを連れ帰るだけや。

 考えることはウチなんかよりもずっと得意なのが居るし、下手に考えてその邪魔したらあかんやろしな

「あーあ、一体誰を殺したら世の中は平和になるんやろなぁ?」

「し・・・」

 ぶっちゃけ、早く一刀に会いたいねん。

 今すぐにでも駆けていきたいのを、こうして耐えてなあかんのは誰のせいやろなぁ?

 どうすれば、それが一番早く出来るんやろ?

「うん? 今、誰か居ったような気がしたんやけど、気のせいか?」

 うーん、あっ・・・・ そもそもウチらが負けたんが悪いんか?

 そうや、汜水関であの華雄()が突っ込んだせいやったよな・・・・ それがなければもう少し結果変わとったよなぁ。

 それに華雄には死んでほしくないんよな、まだ真名も渡してくれへんし、猪やけどえぇ奴やし。

 それに猪がなければ、惇ちゃんやウチと同じくらい強いんや。手綱を握れる奴、もしくは本人にそれを覚えさせればえぇんや。

 ・・・・ウチがそれやればえぇか、華雄しごくか。

 どうにかして魏に連れてきたいなぁ、出来るんなら、みんな一緒に。

「でもまぁ・・・・ とりあえず、何するかは決まりやな」

 そう思ってウチは偃月刀を担ぐ。

 あーぁ、はよ真桜に会って、作ってもろて飛龍偃月刀にしたいわぁ。

 これも使いにくくはないんやけど、いまいち気分が乗らんのよなぁ。

「「霞ーーー!」」

「うーん? なんや? 詠。千里。

 そんな大声で、千里はともかく詠が走って来よるなんて珍しいなぁ」

 ウチがそう笑うと詠と千里が真剣な目をしてから、二人してウチの肩に手を置いた。

「「休みなさい!!」」

「えー? 何でぇー?

 せっかく今から、華雄鍛え直したろ思ったんに」

「あなた最近、黄巾賊相手に連戦でしょうが!

 それに馬の上だけじゃなくてたまには町にでも繰り出して、前みたいにお酒でも飲んでなさい!!」

 詠がここまでウチに迫ってくるんは珍しいなぁ。

 あっ、ウチに限らんか。詠は月にはこれくらいの距離になるんやけど、ウチらには全くしてこんからなぁ。

「前はウチに働けって、言うてたやーん」

「うっ!」

 膨れっ面になって抗議すると、詠はたじろいでる。詠はえぇんやけど、問題はこっちやなぁ。

 説明ほしいなぁって、千里に目を向けると溜息をついてるー。何でぇー?

「霞、華雄を鍛えるのは明日でも出来るっしょ?

 だから、今夜はあたしに付き合ってくれない? 奢るよ?」

 わー・・・ この目、なんか華琳思い出すなぁ。ウチ、喋らんでいられるかなぁ。

「しゃーないなぁ、千里に言われたら断れへんよ。

 何より、奢りやしなぁ」

「じゃっ、今から行こっか。霞」

「ちょっ、千里!」

「いいっしょ?

 あたしの仕事は終わらせたし、明日の分はまとめてあるし、緊急事態はいつもの酒家にいるっていえばあたしの部下なら誰でもわかるから。

 んじゃ、行ってくんねー」

 ウチの肩に手を回してくる千里に、ウチも同じように肩に手を回す。

 駆け出すんはやっぱ文官やからか遅いなぁ、そんな千里をウチがそのまま腰を抱いて持ち上げる。

「おぉ! これ、いいねぇ。速い速い」

「あんなぁ・・・ もうちっとマシな言いくるめ方とかあったやろ」

「ふわはははは、こっちの方が面白いじゃん?

 詠ってからかうと面白いしさ」

 満面の笑みかいな・・・ でも、千里と居ると楽しいなぁ。

 きっと凪たちや風と稟とかも、こんな気持ちやったんやろなぁ。

 前はおらんかったんけど、こうして酒を一緒に飲める友ってええよなぁ。やっぱ、どうにかして連れて行きたいなぁ。

「どうかした?」

「なーんもあらへんよ。いつもの酒家でえぇんやな?」

「はいよー、霞号―!」

「ウチは馬かいな!」



「おやっさん! いつものところ、借りるよー」

「またかよ! 徐庶の嬢ちゃん。今度は何連れてきやがった!

 って、なんだ。張遼の嬢ちゃんか。いらっしゃい」

「おう、おっちゃん。

 いつも通り、適当につまみ見繕ってやー」

 ウチも千里も勝手知ったる店やから好き勝手にして、いつもの奥の個室に入る。じゃないと千里が客に絡むんよなぁ。

「おう、特別にうまいの作ってやるからな」

 おっちゃんのいい笑顔にウチもいい笑顔を返す。料理がうまいし、ここのおっちゃんのノリが一番好きや。

「おっちゃんが作るもんに、まずいもんなんてあらへんがな」

「いやいや、時々辛子たっぷりの焼売混ざってるから。辛子八、具二ぐらいの」

「ホンマか?! ウチ、当たったことない!

 何で今まで言わへんねん」

 千里、ずっこい! ウチもそれ食べてみたかった!!

「そりゃ、徐庶の嬢ちゃんの酔い覚ましにわざと入れてるからだよ」

「「なんでやねん!」」

 三人でそう言って笑うと、店にいた客たちも笑う。

 えぇなぁ、この空気。ウチ、大好きや。

「さぁ、行こ行こ! お酒様飲もう!!」

「そうやな、千里の奢りやし」

「じゃぁ、店で一番高いのだすか」

「勘弁してよ、おやっさーん」

 ウチらは笑いながら、店の奥へと入ってった。



 うまい料理は酒が進む進む、どんどん飲んで二人で何気ない話をして笑う。

 ホントにそれだけやった。

 んで、辛くなったんはウチやった。

 帰り道、互いに肩を支え合って、歩くウチら。

 前はこうして肩預けんなんて、一刀以外にはしたことあらへんなぁ。

「なぁー、千里ぃー」

「うーん? なーに?」

「なーんも、聞かへんの?」

 多分、千里は頭がごっつえぇからウチが思ってる以上にいろんなことを知っとるし、感づいてると思う。

「あたしがあの中で一番霞と付き合いが短いけどさ、一番こうしていることが多いよね?」

「そうやなぁ、ウチも千里とこうして飲んどる時は気が楽やわ」

 これは本当や、正直一人酒の方が多かったんウチは他と飲むんがあんまり得意やない。やけど、千里と飲むんは悪くない。てか、楽しいんよ。

「ありがと、あたしも楽しいよ。

 だからさ、なんか頑張ってるのはわかるんだよ。んで、霞って嘘得意じゃないじゃん?

 嘘はついてないけど、頑張ってる真名まで許した友達をさ。疑うなんてあたしには出来ないよ」

「千里ー、えぇ女やなぁ」

「おー、惚れただろー?」

「惚れた惚れた、べた惚れやぁー。嫁に欲しいわー」

 あぁー、ホンマ魏に連れて帰りたいわ。

 失いたないなぁ、千里も、華雄も、詠も、月も、恋も、音々音も。

 みーんな、魏へ行って、一刀に惚れてまえばええんや。

「でも、ウチの旦那はもう決まっとんねん」

 だから、これだけはええよね? 一刀。

「うーん? 誰よ?」

 ウチは星が輝く空を指差して、笑って言う。

「『宙天に輝く銀月に美しさに乾杯』なんて言うた、ちょっと気障な天の使いや」

 そう言ってウチは、零れそうなほどの星空の中にある赤い星を見上げた。


関西弁がわからない・・・・(作者は東北まじりの関東人)

作者の脳内でキャラに違和感がないように書いたつもりですが、言葉におかしな点があったらお願いします。


霞には同僚、部下はいても友達がいないと思ったので、彼女になっていただきました。

そして、記憶があるからこそ生まれた責任感等が表現できてたらいいなぁと思います。

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