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公爵令嬢の改革記  作者: 内田美紀
1章 転生しました。
6/14

魔法使ってみました。

 魔法……これがないとファンタジーとは言えないぐらい、ポピュラーであり、重要であるもの。

 そして、その作りは、ファンタジー作品それぞれ違っている。

 イメージして、炎、氷などを生み出す想像系。

 魔方陣や術式、体の動きや魔法道具を媒体として使う、媒体系。

 呪文や魔法名(ドラ〇エみたいな)を言って使う言霊系。


 出来れば想像系が良いですね。勉強とかはせずにすみますからね。

 それに私は天才ですからねーって、はい、ごめんなさい。ふざけました。だからそんな、イタイ子を見る目で見ないで下さい。反省してます。

 私には前世の記憶がありますから。想像するのは簡単なんです。想像力は分かりませんが。


 ま、とにかくやってみましょう。


 さて、ここで重要なのは発見者がいると言うこと。


 私、あれから考えました。王妃になるにはどうすれば良いか。

 別に私は王妃になると神様から言われているわけで、特に何もせずとも良いと思いますが、やっぱり特に何も無い人よりも、何かをなした人の方が王妃になりやすいと思うのです。

 だから私は、天才を目指したいと思います。

 お父様も、お母様も、かなり美形です。すると多分私も美形になると思います。

 頭脳明晰、容姿端麗。これを目指します。

 そうすればかなり行けると思うのです。

 小さい頃から天才と呼ばれている王妃。国民からの支持が上がるかもしれませんしね。


 と言うわけで、これからその天才計画を実行したいと思います。

 そしてその目撃者となるのが、私の乳母であるクイーナです。予定通りに動いてくれるように、願います。

 現在クイーナはベッドに寝転ぶ私をあやしています。


 作戦開始(あれ?ぶっつけ本番!?)!


 実験台は私にかかっている毛布です。


 そぉーれっ。うーかべー!!

 ふよふよと浮かぶ毛布をイメージして、念じます。浮かべ、浮かべ。


 するとなんと言うことでしょう。

 毛布が浮かび上がったではありませんか!ゆっくりと上げ、クイーナの目の辺りで止めます。


 大成功ですわーい。――――案外地味ですね、これ。だって魔法使ってるシーン、改行をあわせて7行しかありませんでしたよ。


 まあいいか。出来ましたし。

 それに加えて笑い声をつけましょう。


 ぐははははは――――違った違った。


「きゃははは」


 そうそう、これです。かわいらしく、かわいらしく。


「お、お嬢様?」


 おお、クイーナ。ナイスな反応です。


「も、毛布、うか、おじょ、まほ、え?」

(訳)も、毛布が浮かんで、お嬢様が魔法を、え?


 クイーナがのけぞっていて表情は分かりませんが、きっと可哀想なくらいうろたえています。

 ……罪悪感が。


「だ、旦那さまぁー!」


 どたどたと足音が聞こえたら、ばんっと音がしました。多分クイーナが慌てて部屋を出たのでしょう。


 というか、お父様は家におられましたか。

 好都合です。お父様は親バカですからね。これを知ったらどんどん周りに広めてくれそうです。

 嬉しい誤算ですね。


 さて、お父様たちが来るまで毛布を下ろしておきましょう。魔力がなくなったら死んでしまうって言うこともありますしね。


 って思ってたら毛布を下ろして30秒後に足音が近づいてきました。

 はやっ!と思ったのは私だけではないはず。


 もう一度毛布を上に上げます。


「ミ……ディ……」


 お父様の声が聞こえました。きっと浮かぶ上がる毛布を見たのでしょうね。


 声が聞こえてからたったの2秒でお父様が私の視界の中に入りました。


 お父様が浮かぶ毛布を手に取り、じーっと私を見つめます。その薄い青の瞳は大きく開き、ただ驚いていました。


 お父様は私を抱き上げて言いました。


「ミディ、すごいじゃないか。生後三ヶ月で魔法を使ったのはミディだけだよ」


 そう言って、微笑んでくれました。




 とりあえず、作戦大成功です!


 そしてお父様。微笑んだ後その勢いでデレッデレの顔にならないでええぇぇ!!!

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