+前+
いきなり意味不明な所から始まるので 読みにくいかもしれませんが…最後まで読んでいただければ幸いです。
これは主人公、キリク達の 手紙が届く前の話である。
夜。
古びた神社の中から うめき声が聞こえてくる。
神社の広間のような所には、2人の男と1人の女、老婆、そして…その4人の前には 人間とかけ離れた“何か”がいた。
ソレは ゆっくりと大きな音をたてて床に倒れた。外傷がひどく、色んな箇所から血が溢れ出ている。
が、息絶えてはいない。微かに呼吸をしていた。苦痛にうめくソレは 蛙のような姿をしているが、普通より数十倍も大きい。
「なんだあ…依頼人が言ってたより全然弱いなあー」
ひょろっとした背の男が、のんびりとした口調で言った。髪は天パで肩位の長さ。目は垂れている。見た目も中身もへにゃんとしているが、戦い慣れしている。長い棒のようなものを武器として持っている。
この男が物語の主人公 キリクである。
「ぅおーい、ばあさーん いつものヤツいつものヤツ。」
キリクが暗闇に向かって叫ぶ。
返事がない。
「ばあさーん!聞こえてないのー?」
やはり返事はない。
すると隣にいた キリクより背の高い、短髪の逞しい感じの男がキリクの声を遮った。
「もういい。どうせまた瞑想してるんだろうよ」
この男の名は ハンス。手には大きなハンマーの様なものが握られている。ハンスは力が強く、体が丈夫だ。一言で言えば強い。情けない弱点もあるが…
キリクが信用する人間の一人だ。
「ぁあそっか。本人曰く、瞑想しなきゃアレ出来ないらしいしな。仕方ない…さっさと終わらせたいし、リシアがやってくれよ」
キリクが困った笑顔を見せると、リシアと呼ばれた細身の女が 呆れ顔で溜め息をついた。両手で忍者刀のようなものを 器用にくるくる回している。
「こうゆう弱いのは魂も弱いから霊になッても“こっち”にとどまれない。わざわざ逝かせなくてもぃいでしょ。疲れるし。」
背中の半分位の長髪を美しくなびかせている。
まあ美人だが、少し冷めた性格だ。
だがリシアも信用出来る人間だ。
キリクが相変わらずのんびりと言う。
「ンぢゃぁ任務完了でいっかぁ。」
「…ばあさんはどうする??」
ハンスに言われて、少し考えたが あのばあさんは大分しぶといし…
「まぁ一人で帰って来れるっしょ☆帰ろー」
と、キリクが後ろを向いたその時、 蛙のバケモノが低い鳴き声を一層大きくして起き上がり、キリクの方に向き直った。
「うわぁ!!しぶといなぁー」
キリクが急いで武器を構えなおした瞬間…
「まてぇーい!!」
しゃがれた声が上から降ってきた。
ちゃんと計画を立てて書いてるつもりなんですが…どうもうまくいきません(泣)