表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

水溜り

作者: 菜の花
掲載日:2026/03/13


一日中降り続いている雨は

水溜りを揺らしていた

映り込んだ僕の顔さえ

見えないほどに曖昧な記憶


もしも晴れたら

きっとこの水溜りには

白い雲や青空が

映えるのだろうけど


今は

僕ひとりだけ


ぼやける世界は寝起きの脳内

カーテンは閉め切ったまま

誰もいない部屋で呟く「おはよう」

それくらいの価値もない


鏡の代わりにもなれずに

車に踏まれて

飛び散った水滴は

ただ人々の足を濡らすだけ


水溜りに手を伸ばせば

びっしょりと濡れた

泥に塗れた指先を

傘の外に差し出せば

汚れは地面に還ってゆく


落ちる雫

揺れ動く水溜り

踏んでいく車

そして濁り

やがて消える


誰にも覚えられないまま

ついには過去となって


今もまだ

僕は青空を忘れて

揺れる水溜りを見つめていた

ご覧いただきありがとうございました。


水溜りには映っている?


誰かに届きますように。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ