密教との関わり
密教の日本武術への影響。
中国武術は、少林拳なら少林寺の仏教に、(螳螂拳もこれに入る)出家した人が始めた武術。
三大内家拳(太極拳、形意拳、八卦掌)は道教に、在家の人が始めた武術、
査拳、八極拳(孟村系)はイスラム教(回教)に、伝わる武術。
それぞれ宗教はどうしても関わってくる。
柳生心眼流はどうなのであろうか?、
日本武術全体に言えるのは、
神棚を祀ってそこに礼をしてから始めることが多いようで、
神道かとも思うが、
日本古流武術においては、
最後の方の秘伝奥義で、
九字の切り方や摩利支天の法など、
密教の呪術を伝授するところが多い。
でもって柳生心眼流の基本の一人型である、
『素振り二十一ヵ条』は、
一つの型を、七つの捕り口に分類して七本、
それを、『表・七本』
『中極・七本』
『落とし・七本』
と三段階に練っていき、
そこで一括り。
それができたら、
新たに『切・七本』
を行い『素振り二十八ヵ条』
となると聞く。
この『七本×三段階=21ヵ条』
そして締めくくりとして、全ての段階をまとめた『七本』を独自に数える。
これが密教的な考えである。
密教の修行日数や修行回数は、
7回かける三段階で21回
または21日を基本にする事が多い。
これは人体のチャクラの数かけることの『身・口・意』を意味する。
(五大元素は頭頂+額のチャクラ、
尾底+ヘソのチャクラを、
それぞれ一つとして数える)
そして急所当身術、
日本の急所当身術は、かなり玉石混交になってしまってはいるが、
実はインド医学(シッダ医学=覚者の医学)の影響が大きい。
中国医学(漢方)は経絡の考え方であるが、
日本の急所当身の伝書は、
五輪の塔(密教の身体観、密教チャクラ)に基づいて描かれている。
柳生心眼流でも同じである。
『急所』のネーミング自体が、
インドの『マルマ』(致命的なポイント)の和訳である。
漢字を当てると末魔(『断末魔』の末魔である)
因みに、中国での急所当身は点穴と言って、武器を用いて行う場合は、
その武器を『点穴針』と呼ぶ(鍼灸の針も点穴針と呼ばれる)が
日本では『独鈷杵』(ヴァジュラ)と言う仏像が持つ法器が用いられ、
『手の内』や『寸鉄』と言う点穴針に似た武器もむしろそちらからの進化・変形と思われる。
シッダ医学については、
インド武術に付随しており秘中の秘とされていて詳しくは定かではない。
また、中国武術の点穴も、
通常の漢方の十二経絡ではなく、
『死絡』と言う独自のルートが用いられ、秘密とされているのでよくわからない。
一応、インドのシッダ医学では『ナーデイ』と呼ばれる独自のエネルギールートが用いられている。
詳細をそこら中探したけれど全然見つからないので苦労した。
やっとこ、こないだ不完全ながらまとまったので(10年間ぐらい諦めていたがネットのお陰で見つかった)
ここに載せられるものなら載っけてみたい。
(図形って載せられるのか?)
因みに密教武術で間違いないのは、
四心多久間四代見日流、
開祖は最澄(あくまでも仮託ね)
伝書は完全に密教テキストであった。